将来戦闘機セッションの中で、エンジンについては単独の発表が行われました。
1970年代から研究され、実用機ではT-4練習機に搭載されたF3エンジンに、アフターバーナーを追加したXF3-400エンジン。
その2次元推力偏向ノズルの動作の様子は下記の動画にて。
動画のコメント見ると、将来戦闘機向けの開発と見ている人がいるようですが、これだいぶ昔の研究のはずです。要注意。
さきほどの二次元推力偏向と異なり、実証エンジンでは推力偏向パドルは三次元です。
また、エンジン前方のストラットの形状を、レーダー反射を返さない形状にしています。
ハイパワー、かつスリムなエンジンを追求しているようです。F/A-18E/Fに積まれているF414や、ユーロファイターのEJ200のようなアプローチ。
ご覧の通り、エンジンのスリム化によってレーダー反射面積を減らす、あるいは空いた容積に燃料やウェポンに割く事も出来ます。
でも、エンジンのスリムかつ高出力化って、排気速度向上がその手段になるけど、「騒音増す事になるんじゃ……」と訊いた所、「まだ実際に作った訳でないので、騒音は分からない」とお茶を濁されました。音響ステルスの問題もあるし、日本の基地環境で大丈夫なんだろうか。
あとはエンジンの高温化。より強い耐熱材料が必要になるとともに、排気温度の高温化に伴う赤外線放出量の増大は熱ステルス性の低下を招くので、これはこれで対策が必要という話。
また、流量を増大させるためのファンの大流量化も行う。
アフターバーナ部の保炎器は、実証エンジンでは環状の部分があり、ここが圧力の低下を招いていたけど、次世代ハイパースリムエンジンでは環状部分を無くして損失を抑えている。
こちらも平成30年度前後に要素技術と試作機エンジンの運転が行われる。
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