2013年5月20日月曜日

韓国軍とマイクロソフトのライセンス妥結は、割れやOS代の事じゃないんだってば

韓国軍とマイクロソフトの揉め事とその妥結について、2chまとめサイトのタイトルが相変わらず酷い煽りになっていた。

U-1速報:「違法OS代金を踏み倒した韓国軍が超高額でOSを強制購入」 MSに完全譲歩させた韓国軍に待ち受ける落とし穴

この2chまとめの元ネタは、2013年5月17日の朝鮮日報の以下の報道だ。


韓国軍:ソフト違法使用問題で軍とMS社が歩み寄り 約2000億ウォン(約183億円)と推定されるソフトウエアやサーバーの使用料をめぐって1年以上も続いていた韓国国防部(省に相当)とマイクロソフト社の争いが、16日に妥結した。


昨年の春から、マイクロソフトが韓国軍に要求していた「使用料」について、両者の間で妥結したと言うニュースだ。
このニュースについて、韓国で未だ申告な問題であるソフトウェア資産の違法コピー(割れ)問題に絡めたのか、「違法OS代金」というタイトルをまとめサイトでは付けている。

だが、この「使用料」とはなんなのか、まともな理解をしているコメントはほとんど無い。どう読んでも、違法にコピーしたサーバーOSの代金の事だと思い込んでいるコメントばかりだ。

しかし、この「使用料」問題は、実は日本でも頻繁に起きている。
「使用料」がなんなのか理解しないまま、2chスレに「違法コピー」「違法ソフト」だのというコメント書いた連中が社会人だとしたら、韓国軍と同じようにMSに正規の料金を払っていないのかもしれない。
同じ穴のムジナというか、目くそ鼻くそを笑うレベルの滑稽な話だ。

朝鮮日報の記事にも書いてあるが、MSが特に問題にしているのは「クライアント・アクセス・ライセンス」(CAL)の事だ。
このCAL、実はとても厄介な概念なのだ。
日本でも企業とMSの間で支払いに関するトラブルが起きたとしたら、それはCALの支払いに関係するものがほとんどではないかと思う。

CALを一言で表すと「サーバーに接続する権利(ライセンス)」の事だ。ソフトウェアではない
1ライセンスにつき、数千円程度(日本の場合)する。

今や、どこの企業でもサーバーを業務で使用しているし、多くの社員は日常的に自身のPCから、社内サーバーへアクセスしている。もし、そのサーバーがWindows OSで動いていたら、企業はCAL料金をMSに払わなければならない。OSのソフトウェア代金とは全く別に、だ。

CALはサーバーに接続する全ユーザー、又は全クライアントに課せられる。
今、PCを使わない職場なんて無いだろうから、原則的には全従業員、又は会社の全てのデバイス分のCAL代金が請求される

CALの料金の基本的な考え方として、ユーザーCALとデバイスCALの2つある。

ユーザーCALは、サーバーに接続するユーザーの数に基づいた料金が請求される。

ユーザーCAL(マイクロソフト ライセンス情報より)

デバイスCALはサーバーに接続するデバイス(パソコンから携帯電話、タブレットまで含まれる)の数に基づいた料金が請求される。

デバイスCAL(マイクロソフト ライセンス情報より)

企業は自社の運用状況を考慮して、2つのCALのどちらかを選択して購入する。1人の社員が何台もデバイスを使っている企業ならユーザーCALを買うと得で、交代勤務制で1台のパソコンを複数人の社員が利用する場合はデバイスCALが得になる。

一見すると、企業が自社に有利な料金体系を選択できる。でも、これが落とし穴。

企業の社員数や所有デバイスなんて頻繁に変わる上、企業が購入時点で安いCALを買ったせいでユーザーCALとデバイスCALが混在していたりすると、一体どのようなライセンスが紐付けられているのか把握が困難になる。大企業や大組織であるほど、CALの管理は混迷していく。

その結果、企業とMSの間で、ライセンス数について認識の差が生じ、トラブルになる。
たいていの場合、MS・代理店と企業の担当者同士が協議し合い、価格の現実的な落とし所が妥結される。ところが、現実的な落とし所を見出だせずに、ゴタゴタが続く例もしばしばあるのだ。




話を韓国軍に戻そう。

少なくとも、まとめサイトが根拠にしている唯一のソースである朝鮮日報を読む限り、MSの請求の焦点はCALの未払いにある。また、韓国軍は違法ソフトウェアを使用していないとの結論が出たとされており、今回のMSとの妥結はCAL問題についてとみられる。
この記事を元にして「不正コピーだ!」と叩いたのならば、CALを理解していないか、日本語記事の読解力が無いかのどちらかだ。

ただ、解せない点もある。
1年前にMSが韓国軍に料金を請求した際、21万クライアントで2100億ウォン(現在のレートで約192億円)という請求内容だったという報道がなされた(記事リンクは消失してますので、ソース確認したい方は検索をお願いします)。ということは、1クライアントにつき、約9万円。 あれ? 日本のCALの10倍以上の値段じゃね? いくら韓国でのMS製品価格の設定が高くても、これはちょっと高すぎるんじゃないか。

現在の報道でも、MSの被害額が年間約2000億ウォンとされていて、1年前の報道とほぼ同じ額だ。ただ、今回韓国軍とMSが合意した金額は公表されていない。
恐らく、MSが当初要求した2100億ウォンはCALと違法ソフトウェア代金の合算で、違法ソフトウェアが無いとされた現在でも、報道が1年前の金額を使っているだけな感じがする。
断言はできないけど、そんなところが妥当だなと思う。

今回、どのくらい韓国軍がCALを誤魔化していたのか、その詳細は報道からは分からない。
ただ、 今までMSと韓国軍の間で、CAL数について話し合ったことは一度も無いとの報道もあったので、韓国軍もかなりテキトーなことを、意図的にしていた可能性が高いと思う。
韓国軍の管理が杜撰で、違法な状況にあった事は非難されて当然だろう。

でもね、今回の件はCALに関する合意であって、「違法OS」ではない。
その区別も付かずに「違法OS!」とか騒いでる人の会社って、CAL代どうしてんだろうか気になるところです。
多分、韓国軍と同じ状況になっているかもね。


Big Gates is watching you.
(ゲイツ様がみてる)



2013年5月18日土曜日

10式戦車同士の訓練はとても楽だよという話

戦車に限らず、軍隊をどのように訓練するかという問題は、昔からある大きな問題の一つでした。

実戦に近い訓練を行えば効率が良いのは理屈としては正しいですが、限りなく実戦に近づけば死傷者が出かねず、平時に訓練で部隊が消耗してしまうのは大変よろしくありませんし、実弾撃つと費用もバカになりません。

なるべく実戦に近い訓練をする為に、昔はペイント弾をガス圧で発射する訓練もありましたが、実銃と形が大きく異る上、汚れて後始末が面倒という問題がありました。
ところが、近年になってレーザー交戦訓練装置(バトラー)と呼ばれる装備が普及しました。

バトラー装着した自衛官。赤丸が受光部、黄色が発信機(元画像:Wkipediaより 


これは、銃口にレーザー発振機、人間の身体要部に受光器を取り付け、引き金を引くと射撃音の再生と、レーザーの照射が行われるものです。発振されたレーザーを受光部が感知すると、レーザーを照射された受光部に応じて、死亡や負傷の判定がなされるという、実戦さながらの訓練が行える装置です。

受光部

レーザー発振機

このバトラーによる訓練は、重量がある点と、濃霧・森林が濃い場所ではレーザーが減衰するなどの問題がありますが、射撃音や死亡・負傷の判定など、実戦に近い訓練を可能にしました。


また、最近ではエアガンを利用した訓練も行われています。
エアガンメーカーの東京マルイとの協力で、89式小銃のエアガンを閉所戦闘用訓練教材として、主に屋内での訓練に使用されています。

89式小銃エアガン(民間販売モデル)
このエアガンによる訓練は屋内などの短距離のみに限られますが、バトラーよりも当たり判定が細かいため(当たった場所が痛いから)、バトラーでは分からなかった知見、例えば肘への被弾が非常に多いことなどが得られたようです。


さて、本題の戦車の話をしましょう。
戦車でも訓練にバトラーが用いられます。人間用と同じようなレーザー発振機と受光部に加え、発射煙を発生させる装置、被弾したことを示す回転灯などから構成されています。
この戦車用バトラーにつきましては、Military Powersさんのページで詳しく紹介されていますので、ぜひとも御覧下さい。

しかし、この戦車用バトラー、かなり大掛かりな装置で、いちいち訓練の度に取り付けるのは面倒です。

その為、10式戦車ではバトラー訓練装置を別途付けることなく、戦車内在型訓練機能として、レーザー訓練機能が最初から付与されております。
この機能は戦車のレーザー検知器と測距用レーザーを利用するもので、測距用レーザーを訓練相手の10式戦車に照射して被弾を判定するものです。

分かりやすいように動画をアップロードしました。
この訓練展示では、10式戦車は砲身内から煙と音を出しますが、これは実弾の発砲に伴うものではありません。その為、発砲の衝撃もほとんどありません。

例によって、YouTube版の方が高画質で、手ぶれ補正も行われています。





平成18年の「公共調達の適正化について」に、この戦車内在型訓練装置の機能試験についての契約が記載されており、10式戦車の主契約者である三菱重工業と契約が締結されております。

しかしながら、この機能は10式戦車同士の訓練で使用に限られます。発煙装置などは取り付けの必要は無いと思われますが、他の部隊との訓練の際には、バトラーに対応したレーザー発振機を取り付ける必要があると考えられます。


2013年5月16日木曜日

知られざる(知らない方がよい)自家製兵器の世界

「中東の春」なんて名付けた奴は、どこのどいつでしょうか?

2010年の終わり頃から始まった中東の政変は、現在もシリアで内戦として継続しております。先日の記事で、シリア内戦における戦車と人間との戦いの映像を紹介しましたが、この紛争は他にも大量に動画がネット上で見れます。

そこで目に付くのが、反体制側である自由シリア軍(FSA)による自家製兵器の数々です。
現在のシリアには海外から大量に武器が流入しており、中東周辺ではどんな中古武器にも高値で取引されているそうですが、それでもなおFSA側の武器は不足しているのか、様々な自家製兵器の数々があります。

今回は多彩な自家製兵器の数々について、写真や動画で見て行きましょう。



自家製弾薬


弾薬の有無は、戦闘能力の有無と言っても過言ではありません。
弾薬の製造はFSAでも重要のようで、大量の工作機械を使って製造されます。

FSA 弾薬工場

しかし、シリア軍(SSA)の封鎖下にある街も多い中、資材は限られています。FSAでは鉄屑を集め、溶かして原材料として利用しています。


鉄屑

鉄屑を溶かして弾の原料へ

弾殻は旋盤を用いて成型されます。これは、通常の弾薬製造と同じです。

旋盤で砲弾に加工


 そして完成した迫撃砲弾の数々。

完成した迫撃砲弾


実射の様子
一見、マトモに見える迫撃砲弾で、かなり使われているようなんですが、やはり品質に問題があるのか、爆発事故起こしている悲惨な映像がちらほらあります……。



自家製擲弾銃

ビルが障害となる市街戦では、極端な弾道を描く兵器は重宝されます。FSAでも、自家製の擲弾銃を使っていました。


自家製擲弾銃

構造は至ってシンプルで、中折れ式散弾銃の銃身の先に擲弾を入れる容器をくっつけたものです。


爆発する擲弾は導火線式

空砲を散弾銃に装填し、容器内に擲弾を装填。発射前に擲弾の導火線に火を着けます。


発射される擲弾
導火線に着火後、速やかに狙いを定めて引き金を引きます。すると、散弾銃の空砲に点火・爆発し、その圧力で擲弾が発射されます。簡単な仕組みですが、手で投げるより遠くまで擲弾を飛ばせそうです。
なお、導火線に着火後にグズグズしてたら、自分のとこで爆発しますので注意。



自家製リモート・ウェポン・システム

続いてはちょっとしたハイテクです。自家製のリモート・ウェポン・システム(RWS)です。
RWSとは、遠隔操作式の無人銃システムのことで、敵の銃火に身を晒さずに攻撃でき、近年の市街戦用戦闘車両に装着される例があります。


米軍のRWS M153 PROTECTOR(Wikipediaより

FSAも市街戦での使用を想定してか、自家製RWSがいくつか見られます。まずは、車両搭載型。


自家製装甲車と自家製RWS

……乗用車に鉄板を装着して対弾性を確保し、上部に銃座を据え付けています。見た目はアレですが、中から液晶画面を見ながら、プレイステーション風のゲームパッドで銃座を操作出来ます。


ゲームパッドで銃座を遠隔操作


さらに、設置型のRWSも存在します。



設置型RWS

三脚銃座に自動小銃を設置し、ライフルスコープの接眼部にはカメラを装着、銃座は自動車用バッテリーからの電気で回転し、有線操作で敵を狙撃できます。


操作盤

ちょっと凄いのが操作盤で、木製の枠に液晶ディスプレイと操作ボタンを組み込み、蝶番でノートPC風になっています。ホームメイド感が凄い逸品。


液晶に表示される照準

なんか、工業高校の文化祭に置いていそうなブツですが、この通り照準可能です。操作盤の形状から、恐らく上下左右の2軸に照準可能と見られます。

遠隔で銃を操作

この通り、自分の身を晒さずに銃を操作することで、自身の生存性を高めています。



自家製MLRS

戦闘は火力です。短時間で大量の火力を投入できる兵器は、戦闘では高い威力を発揮します。
FSAでも、ピックアップトラックの荷台にロケットランチャーを装着して、機動力を持った多連装ロケットシステム(MLRS)を作っています。自家製で。


自家製MLRS

結構、様になっています。では、実射はどうでしょうか。


発射したロケットの発射炎にトラックが炙られる

トラック炎上
自分が発射したロケットの炎をモロに食らって、大炎上してしまいました。車体に対し、直角で発射するなどの工夫が必要かもしれません。



自家製カタパルト(投石器)

なんだか、ダメな雰囲気が漂ってきましたが、まだまだ続きます。次は、自家製カタパルトです。
カタパルトって、アレですよ。大砲が登場する以前の、攻城兵器の主役だった奴。

カタパルトのレプリカ(Wikipediaより)
おもっくそ中世以前の兵器ですが、何故かこの手の兵器の動画が、大量にシリア内戦では見られます。

カタパルトその1

おっさん達が、バスケットゴールみたいな物体に取り付けられたハンドルを回し、オモリを上にあげています。


発射
オモリが落下する力を利用し、反対側から射出されます。

次は車載のカタパルトです。

パチンコ型カタパルト
ピックアップトラックにY字状の金属を取り付け、ゴムの力で爆弾を発射します。

導火線に着火
 投擲する爆弾の導火線に着火後、


数人がかりでゴムを引く!
数人がかりでゴムを引き、十分にゴムを伸ばしたところで手を離し発射します。
これ、着火したあとにゴムが切れたらどうするんだとか、色々気になります。少なくとも、私はこれを引っ張るのは遠慮したいです。



まだまだ続くカタパルト。今度は 手榴弾を保持して……


手榴弾を保持し

引張ります。

発射!


なんでこんなにカタパルトが使われているのか、なにがFSAをここまで駆り立てるのかは正直なところ想像でしかないのですが、ここまで見てきた一連の自家製兵器から見て取れるのは、「敵に身を晒すこと無く攻撃したい」という願望です。

FSAが対峙するSSAは、軍事大国が犇めく中東においても、有数の戦車保有数を誇る軍隊で、正面から殴りあっては、FSAは多くの損害をこうむることが目に見えています。

ビルを一つ隔てた通りに爆弾を投げ込みたいという要望は、実はどこの国の軍隊も持っているもので、FSAなりに実現できる解を探している最中なのかもしれません。

こんなの見てると、内戦なんてするもんじゃないと思い知らされます。戦争もだけど。

<参考になりそうな書籍>

2013年5月15日水曜日

火力戦闘車とスピードのお話

自衛隊火力の主力である155ミリ榴弾砲 FH70がもうそろそろ退役が始まる時期になります。
その後継として、平成25年度から開発が始まっている火力戦闘車は、牽引砲だったFH70と異なり、最初から装輪車体(重装輪回収車の流用)に99式自走榴弾砲の砲システムを組み込んだ、装輪自走として開発が進められています。

火力戦闘車イメージ(引用元

まだ開発が始まったばかりで情報が少ない火力戦闘車ですが、実は十年以上前から似たようなプランが提案されておりました。
今回はその資料を参考にして、火力戦闘車ってどんなん装備? ということについて考えて行きましょう。


まず、火力戦闘車の事前評価書を見てみると、運用構想と開発予定についてのスライドがあります。
運用構想図及び開発線表
運用構想図のうち、赤線で囲まれている部分が、火力戦闘車の運用上求められる能力です。すなわち、射撃・陣地転換の迅速化、戦略機動性の向上、ネットワーク化です。とどのつまり、求められているのはスピードと言えるでしょう。


長射程化につきものの時間の問題


榴弾砲に限らず、ミサイル等も含めた火力が長射程化するにあたって、問題が一つあります。
それは、敵を観測した時点での敵位置と、着弾時の敵の現在位置に大きな差が存在するということです。射程が長くなると、弾を撃ってから着弾するのに時間がかかるので、射程が長くなれば長くなるほどこの差は大きくなります。

この問題を解決するために取られている手段は2つあります。1つは、弾自体に誤差を修正する機能を持たせる方法です。
この方法は、自衛隊でも弾道修正弾や高精度火力戦闘システムとして研究されており、発射された弾自身が翼を操作して弾道を修正する機能を持ちます。



上の動画は迫撃砲用の弾道修正弾について、防衛技術シンポジウムでの解説を撮影したものです。GPSにより修正するものと、レーザーの反射を拾って誘導されるものの2方式ありますが、いずれも発射後に受け取った情報を元に、弾道修正を試みるものです。


もう一つの誤差を解決する方法は、観測から着弾までの時間を短縮することです。
従来、観測された情報を伝達する手段は無線による音声であり、それにより諸元を計算・入力して射撃を行うもので、人の作業が多く介在しているためにリアクションタイムがかかりました。
そのため、観測時点と着弾時点とで、敵の位置に大きな誤差がありました。未来位置を推定して射撃をしても、やはり誤差は生じます。そこで、観測から着弾までのリアクションタイムを短縮することで、誤差を減らそうというアプローチが取られます。

ネットワーク化はそれを達成する為には有効な手段です。人の声による伝達では敵の座標を知らせるにも時間がかかりますが、ネットワークで文字情報として送り、自動的に諸元が計算・入力されるようになれば、リアクションタイムは短く出来ます。

また、将来的にはレーザーレンジファインダーやGPSを組み合わせたシステムにより、レーザーで距離を測ると同時に相手の位置を割り出して、すぐさま情報を砲に送ることも可能になり、ますますリアクションタイムは短くできるものと思われます。

火力戦闘車のネットワーク化は様々なメリットがありますが、主眼はリアクションタイム短縮にあるでしょう。



生き残るのに重要な時間

火力戦闘車で謳われている「射撃・陣地変換の迅速化」は、生存性に大きく関わってきます。
現在では対砲レーダーはどの国も持っており、発射とともに自分の正確な位置を露呈してしまうことになります。そのために、自走砲のようにある程度の装甲を備えるか、射撃後に素早く移動する能力が必要となります。 





上の動画は総合火力演習での火砲の実演の様子ですが、展開や撤収のリアクションタイムが、自走式に比べて牽引砲が長いことが分かります。

火力戦闘車では、自走式にすることで牽引にかかる時間を無くすとともに、操作の自動化が大幅に行われるようになると考えられます。

冒頭で触れた、10年以上前に提案されていた将来榴弾砲システムでも、それを窺わせる部分があります。

将来りゅう弾砲イメージ
将来りゅう弾砲は、上のイメージのように、重装輪回収車に火砲を搭載したもので、現在の火力戦闘車と基本は同じです。
これは、防衛関連企業で構成される防衛装備工業会の弾薬部会が、2002年11月に提案したもので、ネットワーク機能や省人化(操作人員がFH70の8名に比べ、半数の3~4名)が謳われています。

ここでの目標として、Shoot &Scoot を3分以内に行うものとされています。つまり、射撃から移動を3分以内で行うというものです。この数値は、30秒で撤収が行われる最新の自走砲よりは遅いものの、米軍のM109自走砲の7分と比べれば半分以下の数値で、牽引砲の後継としては早いものになると考えられます。
つまり、時間が短縮された分だけ、生存性が向上したと言えます。

また、火力戦闘車は2.5m以内に車体幅が抑えられるとしており、これにより道交法による面倒な手続きを抜きにして公道移動が可能になるため、戦略的移動能力が増すことになり、これもまたスピードの向上と言えます。


このように、スピードこそが攻撃の精度を高めると共に、生存性を高めるのに重要な要素だと言えるでしょう。今後の装備開発でも、いかに古い装備と比べて時間が短縮できるかが、その装備の性能を測る指標になるでしょう。

2013年5月12日日曜日

木更津駐屯地航空祭に行って来きたら、”対”戦車道だった件

昨日は雨模様でしたが、今日は快晴でしたので、陸上自衛隊木更津駐屯地の航空祭に行って来ました。



木更津駐屯地は、陸上自衛隊の第1ヘリコプター団や第4対戦車ヘリコプター隊が駐屯する航空基地で、製鉄プラントが近くにあるので、製鉄プラントと自衛隊員・装備という、他にあまり無い組み合わせが見られます。



本日は快晴で、ヘリの奥に東京スカイツリーが見えました。



こちらは陸上自衛隊高等工科学校のドリル部です。木更津総合高等学校のチアリーディング部なども来ており、式典の合間にパフォーマンスを行なっておりました。



風があったためにパラシュート降下は実施されませんでしたが、訓練展示・飛行展示などが実施され、非常に盛況でした。



まだ導入されて間もない、新練習ヘリのエンストロム 480です。これは初めて見ました。



そして痛オメガこと、特別塗装(シールですが)のOH-1です。描かれているのはオリジナルキャラクターの「木更津柚子」(4人姉妹の末っ子だそうで)。
個人的には、公募で決まった「ニンジャ」という愛称が、いつからオメガになったのかが気になります。


痛コブラこと、特別塗装のAH-1Sです。描かれているのは、「木更津若菜」(3女)。


木更津若菜のモデルの女性隊員(コンパニオンなどではないそうです)がマジそっくりなんですが、どうしたことでしょうか。









映像じゃ分かりづらいとこもあったので、写真もあげますが、AH-1Sの機種にある TSUと呼ばれるセンサと、下部にあるガトリングガンがガナー(射手)、パイロットの視線と連動して動くことが可能で、迅速な照準やガナー負傷時にパイロットが射撃することが可能となります。

この木更津駐屯地の痛ヘリの数々ですが、今回を持って終了となるそうです。ちょっと残念ですね。


わかり易く説明する面白い試みで、中止になるのは非常に惜しいと思います。
また復活してくれたら嬉しいんだけどなあ…。

2013年5月11日土曜日

戦場の怖さが分かる動画と情報リテラシー

昨晩ツイッターで呟いた戦車が怖い動画の数々。

  そのtogetterまとめ:【グロ注意】戦車に人が立ち向かうということ

深夜にもかかわらず、かなり反響が大きかったので、改めてブログでまとめてみました。

なお、この記事中の映像は、どれも流血や四肢損傷などのショッキングなシーンがある為、再生する方はそれを承知の上でお願い致します。



弱者視点の映像

YouTubeや安価なビデオカメラが普及してからというもの、イラク戦争やアフガンなどの戦場で、米軍兵士らが撮影した映像がネット上に出回るようになりました。

Marines survive small IED


しかし、それらの映像は重装備・近代的な装備の有志連合軍兵士が、突発的な銃撃に晒されるとか、突然の爆弾攻撃を受けるような映像ばかりで、言わば強者側視線の映像でした。

2010年のアラブの春以降、中東・アフリカ地域で勃発した政府軍と反体制派の戦闘は、独自メディア(放送局)を持たない反体制側が、盛んにYouTubeなどの動画投稿サイトに映像を配信しており、最近はシリアの自由シリア軍とシリア政府軍の紛争の映像が大量に出回っています。

イラクやアフガンで撮られた映像と異なり、戦車・装甲車を有する政府軍に対して、生身で攻撃を仕掛ける反体制派という構図が多く、弱者側からの視点という今までにない映像が数々撮られています。

今までも、米軍と比較すれば弱者のアルカイダ側が撮影した車両への攻撃映像などは出回っていましたが、米軍への攻撃成果の宣伝などの意図があるものはYouTube側で削除などが行われており、見る機会はそれほどでもありませんでした。しかし、今回は西側諸国のほとんどが反体制側についている為に、YouTube側も削除は行われておらず、大量の動画が見れます。

また、これは東日本大震災での被災者が撮った映像にも共通して言えることですが、それまでの映像と違い、安価なハイビジョン撮影機材が普及したため、ハイビジョン品質の高解像度動画が大量に撮影されているのも、それまでの戦争映像との違いです。

映像ソースのハイビジョン化と共に、GoPro HEROなどのウェアラブルカメラのジャンルが誕生したのと重なり、様々なアングルで撮られるようになりました。


18+ Death of a Tank - Deadly T-72 mission OnBoard - Darayya Syria ++Sound


例えば、上の映像では、政府軍側の戦車上から撮影した動画を流していますが、7分頃から反体制側兵士が撮影している戦車の前の車両に攻撃を加えようとしているシーンに切り替わり(編集上の話。事実かどうかは不明だが、車両の位置関係等は合っている)、その後に政府軍側戦車の映像に戻ると、僚車が攻撃で爆発炎上し、戦車が攻撃地点と見られる建物(本当の攻撃地点は別)に誤射で反撃している様子等が映っています。

編集で繋ぎ合わせて、さも同じ戦闘であるように見せかけている可能性もありますが、同じ戦闘のシーンを、攻撃側と撃たれる側の双方から撮影した動画が存在するのは、今まであまり無かったんではないでしょうか。


また、戦車と比べて相対的に弱者である側の歩兵から見た戦車の動画も数々あります。


Group Of FSA Fighters Take a Direct Hit From Syrian Arab Army Tank


上の映像は、ツイッターの冒頭で紹介した映像です。対戦車兵器のRPGで、シリア軍戦車に攻撃を仕掛けようとした自由シリア軍兵士が、戦車砲の攻撃で文字通り体が消えてしまうショッキングな映像です。
最初、RPGの暴発かとも思いましたが、爆炎・爆発の位置などから、映像の説明通り戦車砲による攻撃だろうと判断しました。


Syria: SAA Tank Takes Multiple RPG Hits


また、上の映像では、開始30秒付近でシリア軍戦車に攻撃が命中して、撮影者が「アッラーアクバル!」と叫んで喜ぶも、攻撃された戦車が平然と撮影者側に砲身を向けてきて、撮影者が慌てて逃げるのが分かります。
歩兵携行型の対戦車兵器では、1発で戦車に致命的なダメージを与えるのは難しく、弾薬庫誘爆や火災等が発生しない限り、ほとんどの戦車は修理が可能です。事実、中東戦争のイスラエルは自軍の戦車のみならず、敵の損傷戦車まで回収して、修理・改造した事が知られています。
戦車のしぶとさと、人間にとっていかに恐ろしい相手かが分かる動画です。

Free Syrian army destroy russian tank With RPG hit.


今度の映像では、編集上、シリア軍戦車を捉えているカメラとそれを攻撃する自由シリア軍兵士(4分52秒あたりから)の2つのカメラによる映像です。攻撃兵器はRPGシリーズの比較的新しいバージョンで、RPG-29だと思われます。5分50秒には攻撃を受けた戦車が炎上し、戦車左から乗員と思しきボロボロの人物が脱出しているのが分かります。
戦車の炎上時の火炎の凄まじさや、炎上後もパチパチと機関銃弾が爆発しているのが分かります。ここまで派手に燃えてしまっては、スクラップにするしかなく、僚車も被弾車を見捨てて移動するところで映像が終わります(その後に回収したかは、自由シリア側の映像なので不明)。


こういったショッキングな戦場の映像を見ると、その衝撃の大きさに囚われてしまいがちですが、このような映像は投稿側・編集側の意図が働いている為、注意して見なくてはいけないと思います。

下の映像では、1分20秒あたりから自由シリア軍の兵士が、戦車の砲身に手榴弾を投げ込んで、爆発炎上させるシーンがあります。ですが、戦車はずっと止まったままな上、もっと強力な対戦車兵器持っている兵士が映っているのに、誰ひとり使っていない不自然さがあり、恐らくは遺棄車両に主榴弾投げ込んだヤラセだと考えられます。


Raw Footage Syria: FSA destroys a T-72 Tank with a grenade


YouTubeやニコニコ生放送など、マスメディアの編集を経ずに、直接発信者が配信する映像を目にする機会が多くなりました。メディアの恣意的な選別を経ない為、それを歓迎する向きがあります。しかし、それらは視聴者は発信者の意図をそのまま見せつけられる事に繋がる上、マスメディアが使うような専門家による解説も期待出来ません(胡散臭い解説者も多いけど)。

このような発信者の意図に直接視聴者が晒される時代においては、視聴者ひとりひとりのリテラシーが問われてきます。情報の渦に巻き込まれず、考えるためのツールとして利用するスキルを高めていきたいものですね。


2013年5月10日金曜日

潜水艦用高張力鋼 NS鋼について(後編) & オーストラリアが日本の潜水艦技術に興味持ったワケ

(前編)からの続き。

日本における潜水艦用高張力鋼の開発

日本で溶接性に優れた高張力鋼の開発が活発化するのは、戦後になってからのことです。

戦後、日本でも溶接技術が発達する中、まず最初に溶接性に優れた高張力鋼の採用に乗り出したのが防衛庁でした。1953年に艦艇用高張力鋼の試作研究のための委員会が日本造船研究協会に設立され、旧海軍の研究や欧米の高張力鋼を参照し研究が行われました。その結果、米英のマンガンを主体にした鋼より、前編で触れたドイツのSt-52に準じたケイ素とマンガンを主体にした高張力鋼の方が、溶接による硬化を増すことがなく、強度増加が期待できることが分かりました。

この研究結果を元に、溶接艦船用高張力鋼の暫定規格SM52Wの成分が決まり、以後に制定されたNS30、JIS規格SM50に発展していく事となり、日本の高張力鋼開発の基礎となりました。

戦後日本においては、民生技術が防衛技術へと応用されるスピンオンが多いとされていますが、高張力鋼技術は、防衛技術から民生技術へスピンオフがなされた珍しい事例と言えるかもしれません。

1956年度計画艦の”おやしお”(初代)は、戦後日本初の国産潜水艦として建造され、SM52W及びNS30が構造材として用いられました。鋼材は”おやしお”は溶接構造を全面的に採用し、耐圧性よりも溶接性に主眼を置かれていましたが、”おやしお”以降は耐圧性の向上を視野に入れた高張力鋼の開発が行われるようになります。

NS30から始まった戦後の国産潜水艦は、戦後3番目に開発され1965年に就役した“おおしお”でNS46を全面的に採用することで安全潜行深度が増大。1971年に就役した第一世代涙滴型潜水艦の”うずしお”では、NS63が採用されたことで潜行深度が更に深まると共に、米海軍の潜水艦で一般的な高張力鋼であるHY80以上の耐力を持つ高張力鋼が使われることになり、この分野で世界のトップクラスに到達したとも言えるでしょう。


1980年就役の第二世代涙滴型潜水艦”ゆうしお”では、NS80まで使用されることとなり、これが現在まで続く自衛隊潜水艦の主要鋼材となります。

NS90は、海洋科学技術センター(現:海洋研究開発機構)の”しんかい2000”等の有人潜水調査艇に使用されておりますが、自衛隊潜水艦で使われているかは確認が取れませんでした。一部の書籍などでは、NS90採用潜水艦という記述が見られますが、ここではNS80説を取りたいと思います。




NS110の謎

さて、より耐力が強固なNS110は、”はるしお”型以降で採用されているという話が文献やネット上であります。しかし、NS110の規格制定年が1998年であることを考えると、”おやしお”型以降なのでは無いかと考えています(ただ、”おやしお”も1995年起工だから、果たしてNS110使われているんだろうか……)。

不可解なのは、「平成13年度政策評価書 (事後の事業評価) 先進鋼技術の研究」を読むと、NS110が1983年には「完成」したことになっていて、規格制定年と15年以上のズレがあったりと正直分かりません。1998年の規格化は、「研究開発段階では、製鋼会社2社の成分系および製造方法によって種類をNS110A及びNS110Bに区分したが、後述するようにNS110Aの成分変更を受け、今回種類を統合し、規格を一本化を行った」ということらしいんですが、素直に読めば1998年の規格化までは研究開発段階だった、と読めるんですが、謎は深まる……。

こんなふうに、一体いつ出来たのか謎なNS110ですが、その性能についても見てみましょう。






耐力だけを見るならば、上の表のように、まだ採用艦が無いアメリカのHY130を超えて、西側トップ性能ですが、アンドレイ・V・ポルトフ「ソ連/ロシア原潜建造史」によると、ロシアの潜水艦も耐力100kgf/mm*2級の鋼材を採用しているとのことで、実用化された世界一耐力の高い艦艇用鋼材かは確定できないかもしれません。
ロシアって、ソ連時代に1隻あたり、チタン合金を数千トン使った潜水艦をじゃんじゃん作っていたので、こういう冶金技術の高さは侮れません。

そして、NS110採用艦でも、NS110の使用は構造材の一部に留まるとされ、NS80の割合が依然大きいと考えられます。

次に高張力鋼の化学成分比較を見てみましょう。



各国の代表的高張力鋼(現代は日米だけですけど…)を比較すると、ニッケルが約10%添加されたNS110の異常さが際立っています。似たようなニッケル含有率だとステンレス鋼がありますが、NS110にはクロムが僅かしかありません。艦艇用高張力鋼と同じように、高い強度と靭性の両立したマルエージング鋼もニッケル含有率が18~25%と高いですが、マルエージ鋼に大量に添加されるコバルトは、NS110には入ってもいません。

ちなみに、マルエージング鋼は、210kgf/mm*2という高い耐力と靭性を両立した特殊鋼ですが、高価であることと、溶接後の柔化を防ぐ処理が大掛かりになるとされています。実際、潜水艦用鋼材として優れた特性であるにも関わらず、マルエージング鋼を使用した潜水艦は、ソビエト科学アカデミー(現:ロシア科学アカデミー)とフィンランドの共同開発による、ミール深海探査艇くらいのものであることも、潜水艦への適用が難しいことが窺われます。

鋼鉄は僅かな添加物の違いで、その特性がガラリと変わってしまうので、断言はできないのですが、艦艇用高張力鋼の中でも際立ってニッケル含有率の高いNS110も、マルエージング鋼のように潜水艦への適用が難しいと考えられ、実際に内部健全性の判定基準が、NS鋼の中で最もシビアなものとなっています。

それにしても、NS110はよくわかりません。 私が文系なせい以外にもあるような気がします。



なんでこんなに耐力求めるのか?

自衛隊の潜水艦では、なぜ高張力鋼の性能向上に力を入れているのでしょうか。
その理由は軽量化にあると考えられます。

自衛隊の潜水艦は通常動力潜水艦の中でも、かなり大型の部類に入るものです。最新の”そうりゅう”型では、現用の通常動力潜水艦で世界最大となる、水中排水量4,200トンにまでなっており、艦の運動性や燃費などを考えれば、重量を少しでも減らしたいのだと考えられます。

では、自衛隊の潜水艦が、ここまで大型化した理由はなんでしょうか。
自衛隊の潜水艦は乗員が多い事でも知られています。これを省力化が遅れているからだと見る方もいらっしゃいますが、長期の哨戒任務に就くために大量の乗員を必要としているからだ、という見解もあります。

ここに、オーストラリアが関心を示した理由があるのかもしれません。
と言うのも、オーストラリアのコリンズ級も水中排水量が3,300トンを超える大型潜水艦です。広大なオセアニア地域で哨戒活動を行うには、大型潜水艦の方が都合が良いのかもしれません。

また、有力な対抗馬のドイツ潜水艦は、元々が狭く浅いバルト海での活動を想定していた為、小型で省力化が進んでいます。 輸出型の214型潜水艦でも2,000トンほどの排水量で、オーストラリアが求めるものとは異なるのかもしれません。

つまり、オーストラリアが求めている潜水艦とは、大型化しつつも重量を抑えた潜水艦であって、そういう点で日本の潜水艦技術、わけても高張力鋼の加工技術に興味を持っているのかもしれません。

以上

参考文献・サイト

防衛庁規格 NDS G 3121 「艦船用超高張力鋼板(NS110)」
防衛庁規格 NDS G 3111C 「艦船用超高張力鋼板」
防衛庁規格 NDS G 3131B 「艦船用圧延調質高張力鋼板」

平成13年度政策評価書 (事後の事業評価) 先進鋼技術の研究

アンドレイ・V・ポルトフ(2005)「ソ連/ロシア原潜建造史」海人社
杉村卓, 今井保穂,坂元直家(1967)「潜水艦の構造材料および施工上の問題点<特集>材料・溶接」造船協会誌(460)
今井保穂 (1969)「深海調査船および将来の潜水艦用高強度材料について」, 日本造船学会誌, 第477号
木原博(1972)「日本における構造用高張力鋼の発達と溶接上の問題点」, 日本鉄鋼協会『鐵と鋼』58(13)
各国潜水艦の高張力鋼まとめ ←オススメです。

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