2015年6月30日火曜日

存在する? 出版が確認出来ない出典のWikipedia記事問題

先日、「ウィキペディアで深刻な”一次資料”汚染」をお伝えしたばかりですが、またもフリー百科事典Wikipediaで出典を巡る問題が騒がれています。今度は実在が疑われる出版社・資料を根拠とした記述です。ネットの様々なところで以前から言われていたようですが、Twitterで言及され、改めて注目されています。下のリンクがそのまとめです。

togetter:Wikipediaの参考文献に挙がっているが、存在が確認できない出版社『央端社』

上記のまとめで問題になっているのは、「サラ・スピッツ」という犬の品種の記事です。アメリカ原産とあるのに日本語しか項目がなく、出典も央端社という聞いたことのない出版社の本でした。


サラ・スピッツ(英: Sala Spitz)は、アメリカ合衆国のアラスカ州原産のスレッター犬種(そり引き用犬種)である。犬種名はこの種の基礎となったサラ号の没後、彼女にちなんで つけられた。 また、その美しさからホワイト・ムーン・スピッツ(英: White Moon Spitz)という別名も持ち合わせている。

出典:Wikipedia「サラ・スピッツ」



Wikipediaの編集ノートを確認すると、この品種の記事が書かれた2008年の段階で記事の信ぴょう性に疑問が持たれてましたが、無いという 確証も得られなかったために記事は削除されず、今回Twitterで央端社の存在が話題になってから「サラ・スピッツ」の記事削除が検討されているようで す(2015年6月30日現在)。

この央端社の本を出典とするWikipedia記事は他にも見られたので(2015年6月30日現在、多数が修正にあっています)、そこで上がっている書名をまとめてみました。

  • 『アメリカにおける新品種』
  • 『アメリカ二重純血種の是非』
  • 『世界の愛犬』(2008年以降出版?) 

出典では著者、出版社、出版年、可能ならばISBNコードを明記するルールがあるのですが、書名と央端社しか明らかにされておらず、「世界の愛犬」では 2008年の生息頭数のデータが載っている(らしい)ので、2008年以降の出版だという事が分かる程度です。この央端社を出典とする記述は、全て同一の 執筆者によるものです。本当に存在するのでしょうか? 



書誌情報・企業情報掴めず

そこで、書誌情報を検索することで、実在する書籍、出版社なのか、確認してみる事にしました。

まずは、ご存知Amazon.co.jpで検索してみましょう。アマゾンでは一般書籍から、マーケットプレイス枠で古書を扱っている業者もいるので、意外とマニアックな本が見つかる事もあります。が、ここでは央端社の本は見つかりませんでした。

次に、国立国会図書館の国会図書館サーチで 検索しました。国会図書館サーチでは、国会図書館が所蔵する720万件の資料、227万件のデジタル化資料に加えて、外部のデータベースと連携することで 全国の都道府県立図書館、各自治体図書館の所蔵する4,400万件の資料、各大学図書館の所蔵する1,000万件等の膨大な書誌情報が確認出来ます。とこ ろが、ここでも1件も央端社の本を確認出来ませんでした。

しかし、納本していない、自費出版等でISBNや書誌情報が登録されていない可能性もあるかもしれません。そういう場合は、古書店のデータベースを当たれば、見つかる可能性があります。そこで、全国の2,300以上の古書店が加盟する全国古書籍商組合連合会が運営する日本の古本屋、日本で初めて古書のネット通販を始めたスーパー源氏といった古書検索でも確認しました。が、ここでもヒットしません。古書店の横断検索だと、非売品の本も見つかる事が多いのですが、全く見つからないのは解せません。

日本の古本屋での「央端社」検索結果。なし
本の存在は確認出来ませんでしたが、企業としての出版社は分かるかもしれません。国内最大手の信用調査会社である帝国データバンクのTDB企業サーチで央端社を検索してみましたが、同名他業種の会社すらヒットしません。

さて、全く影も形も掴めない央端社とその出版物ですが、それらを出典とした執筆者は、どこで央端社の本を手に入れたのでしょうか。2008年に記事の信ぴょう性に疑問を持たれた際の、他の執筆者とのやりとりが残っています。

央端社は珍しい記事を取り扱っているにもかかわらず知名度もまったくといっていいほどないし、ネットで検索しても出てこないところを見ると店舗等での販売 しかやっていないのだろうと思います。 私はけっこうこの出版社の参考文献を持っているのですが、どこどこ出版だのということに全く興味が無く、kubeさんに今回指摘されるまで気にも留めてい ませんでした。そのため、「央端社」の読み方が「おうえいしゃ」であることと、どこかしら宮城県内にあったが、現在は倒産したのか場所が確認できないとい うことくらいしか分からないんです。

出典:Wikipedia:ノート:サラ・スピッツ


「どこどこ出版だのということに全く興味が無く」と弁明していますが、Wikipediaのガイドラインでは「学者によって書かれ、学術的な出版社 によって出版された二次資料は、品質管理のために注意深く精査されており、信頼できると考えられます」とあり、出版社の信頼性にも留意が必要です。軽い気 持ちだったかもしれませんが、よく分からない出版社の本を出典とするのは問題と思われます。まあ、存在そのものに疑問を持たれているのですが、本の存在は 執筆者自身が主張されています。

ところが、さらに時間を経ると、執筆者によるこんな記載がありました。宮城県仙台市に居住しており、東日本大震災で被災されたとのことです。

しかし、うちの近くにある蔵が近所の民家のガス管破損による炎上で全焼し、そこに収めていた貴重な資料の数々が失われまし た。その資料というのはこのウィキペディアに投稿を行うために5年以上かけて集めたもので、海外の本や雑誌、写真、メモ・・・様々なものが一夜にして消滅 しました。今や目にすることが出来ない越路犬や仙台犬、会津犬、越の犬、岩手犬の写真や、既に絶版になっていて、出版元も無く、ちゃんと掲示しないと独自 研究と勘違いされてしまうような本も数十冊あったのですが、それも全滅です・・・。




出典:Wikipedia:利用者ページ
震災による火災で貴重な資料がほとんど失われたとのことです。事実とすれば日本犬史を語る上での重大な損失で、たいへん残念な事です。

ちなみに、東日本大震災での地震振動による火災は仙台市で17件発生しており、電気製品、電気復旧に伴う出火が14件、薬品による出火が1件、金属くずに 海水が混入した酸化反応による出火が1件などという内訳で、ガス管破損を原因とした火災の有無は確認できませんでした。(出典:仙台市「東日本大震災 仙台市 震災記録誌-発災から1年間の活動記録-」、仙台市ガス局「東日本大震災 復旧の記録」、消防庁「地震火災から命を守るために」)。ガス管破損による火災は大事なので存在したなら載っていると思うのですが、私の調査不足からか1件も確認出来ませんでした。


存在しないことの証明の難しさ

Wikipediaでは出典が非常に重視されます。それも、研究者の手によ る二次資料が出典として望ましいとされます。そのため、出典が無い怪しい記述は頻繁に削除されていますが、一方で今回のような存在が確認できないものを出 典とされた場合、存在しないことを証明するのは困難なこと、出典の検証と執筆者との対話を行った上での削除が望ましいため、ハードルが上がってしまいま す。そういう意味で、オープンな百科辞典の難しさが表れた例ではないでしょうか。

Wikipediaは無料で便利なサービスです。このような問題もありますが、利用者である私達が記事を読んでも、丸呑みする前に出典を確認してみるなど、ちょっとした手間も必要かもしれません。


2015年6月25日木曜日

ウィキペディアで深刻な”一次資料”汚染

暇つぶしから調べ物まで、欠かせないものとなってきたネット上のフリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)。最近はネットで固有名詞を調べようとすると、まず検索上位にウィキペディアの項目が出て来ます。無料なのに広告も無く、素晴らしいサービスだと思います。

ただ、ウィキペディアの記事はボランティアの執筆者によって書かれています。執筆者の殆どは研究者でもない普通の人でしょうから、自ずと記事のクオリティには差が出ますし、間に第三者も介していませんから、執筆者の主観がそのまま反映されます。そして、記述の正確性を担保、あるいは検証を可能とするための出典資料についても、色々と問題のあるものが見られます。

例えば、「時雨 (白露型駆逐艦)」の記事をウィキペディアで読もうとすると、2015年6月25日現在で脚注が468も付いている立派な記事が出て来ます。出典をきちんと明記する姿勢は良いのですが、その内容に問題があります。ほとんどの出典が、戦闘詳報あるいは戦時日誌で、これらは一次資料(史料)なのです。

一次資料だらけのウィキペディア「時雨(白露型駆逐艦)」の脚注

一次資料というと、現実に起きた事象に限りなく近い、正確性の高いもののように思われる方も多いかもしれません。しかし、'''ウィキペディアでは一次資料に基づく記事の執筆を推奨していません'''。ウィキペディア日本語版のガイドラインで以下のように書かれています。


一般に、ウィキペディアの記事は一次資料に基づくべきではなく、むしろ一次資料となる題材を注意深く扱った、信頼できる二次資料に頼るべきです。(中略)ウィキペディアの記事で一次資料を使ってよいのは、信頼できる出版元から公刊されている場合だけです。



二次資料
ひとつまたはそれ以上の一次資料または二次資料を要約したものです。学者によって書かれ、学術的な出版社によって出版された二次資料は、品質管理のために注意深く精査されており、信頼できると考えられます。



ようするに、一次資料は研究者により検証、整理されていないため、それらを経た二次資料をウィキペディアでは典拠とするべき、ということです。言い換えれば、レストラン(ウィキペディア)の料理(記事)は、料理人(研究者)によって調理されたもの(二次資料)を出すべきであり、料理人が手を加えていない食材(一次資料)を出すべきではない、ということでしょうか。このようなウィキペディアの方針にも関わらず、一次資料ばかりを出典とした記事が多いのは、一次資料は正確性の高い資料だというイメージ、思い込みが執筆者にあるのではないでしょうか。

私も一次資料であるアメリカ側公式記録を元にして、第二次大戦で沈んだ日本海軍の軍艦を調べようとした事がありますが、駆逐艦疾風(はやて)を「HATATE」と書いていたり、他の艦と取り違えて記述していたりと、そのまま使うには躊躇するようなものでした。結果、他の資料とクロスチェックして正確性を少しでも高めようとしましたが、こうなると独自研究になってしまいますね。

ウィキペディア日本語版では、「信頼できる出版元から公刊」された一次資料のみ使えるとはしていますが、それを執筆者が用いた場合もウィキペディアが禁じる「独自研究」になる恐れは常にあるため、一次資料の使用には慎重になるべきでしょう。

こういう戦闘詳報などの軍内部での報告、記録はまだ正確性があるのですが、問題は意図的に偏向が存在する一次資料を出している記事です。日中戦争関連などの歴史問題に関わる記事に多く見られ、出典が当時の新聞記事によるものだったりします。一方の新聞記事を基にすれば、今のウクライナ東部にロシア軍はいないし、2003年のバグダッドにアメリカ軍はいない事にだって出来ますよね。

難しいのは二次資料を使った場合でも、その著者が偏向的思想の持ち主だったり、執筆者が恣意的に引用した場合です。そういうのを是正するために、ウィキペディアは誰でも編集可能で、どんな編集が行われたか分かるようになっていますが、そういう論争になりそうなのは得てして「編集合戦」になりがちです。

無料で信頼性の高いものを作るのは難しいと感じさせますが、それでもウィキペディアの影響力は無視できません。最近では、公務員試験合格者でもウィキペディアを試験の参考にしたと語る人も見られ、こういう人達が官僚になってから、忙しい勤務の中で政策の参考にするのが偏った記事だったら……と思うのは杞憂でしょうか。

なんにせよ、ウィキペディアが便利なサービスであることに疑いはありません。しかし、誤った、偏向した記述が見られることを理解した上で使うという基本は心得ておく必要があるでしょう。


【関連】

国立国会図書館「歴史史料とは何か」

国立国会図書館のサイト内で、歴史史料の扱い方について解説し、史料の信ぴょう性を確認する「史料批判」について、実際の書簡を基にして手ほどきしています。







2015年6月23日火曜日

話題のホルムズ海峡で起きた”タンカー戦争”

安全保障関連法案の審議が続いていますが、今議論が集中しているのは集団的自衛権の部分ですね。閣議決定された自衛隊の武力行使を認める新三要件では、個別的自衛権・集団的自衛権かに関わらず、これを満たせば武力公使を可能としていますが、まずは全文を見てみましょう。


  1. 我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること 
  1. これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと
  1. 必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと


この新三要件では、特に1が集団的自衛権に関連しますね。この新三要件を満たす状況の具体例として、政府は以下の様なホルムズ海峡での掃海活動を挙げています。


二つ目は、ホルムズ海峡での機雷敷設です。
海洋国家である我が国にとっては、国民生活に不可欠な資源や食料等を輸送する船舶の安全確保は極めて重要です。我が国が輸入する原油の約八割、天然ガスの二割強はホルムズ海峡を通過しており、ホルムズ海峡はエネルギー安全保障の観点から極めて重要な輸送経路となっています。
仮に、この海峡の地域で武力紛争が発生し、ホルムズ海峡に機雷が敷設された場合には、かつての石油ショックを上回るほどに世界経済は大混乱に陥り、我が国に深刻なエネルギー危機が発生し得ます。
平成27年2月16日衆院本会議での安倍総理答弁


これらの政府答弁から、頻繁にホルムズ海峡での機雷掃海という言葉が挙がるようになりました。しかし、ホルムズ海峡と言っても、なんでそこが例として出されるのか、疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

今回は、このホルムズ海峡がどういう所なのか、過去にどういう事があったか見てみましょう。



タンカーが狙われた”タンカー戦争”

ホルムズ海峡は世界有数の産油地帯であるペルシャ湾への出入口となる海峡で、最も狭い所で幅が約33キロメートルほどしかありません。

ホルムズ海峡(Google Earthより)


安倍総理の答弁通り、日本の原油を運ぶタンカーは、この場所を頻繁に往来しています。湾岸諸国で算出される原油は、主にアジア向けに輸出されており、日本を支える重要なライフラインでもあります。

ところが、このホルムズ海峡周辺の国際情勢は度々緊迫しています。

1980年に勃発したイラン・イラク戦争は、当初はイラク優勢に進んでいたものの、次第に国力に勝るイランが優勢になりました。和平に応じないイランに経済的圧力をかけるため、イラクはイランの石油基地のあるカーグ島周辺での船舶の通行を禁止し、1984年3月17日にはギリシャ船籍のタンカーをミサイル攻撃したのを皮切りに、無差別タンカー攻撃を開始しました。イランもタンカーへの報復攻撃を行ったため、「タンカー戦争」と呼ばれる事態になりました。1988年4月にはタンカー護衛にあたっていた米海軍のフリゲート艦が、イランが敷設した機雷により損傷し、報復にイラン海軍を攻撃する事態にもなっています。

ペルシャ湾でタンカーを護衛する米海軍艦艇(Wikimediaコモンズより)

このタンカー戦争により、1988年8月の停戦までの4年5ヶ月で、407隻の船舶が被弾、12隻が機雷に接触、333名の死者と317名の負傷者を出しました(出典:河島義夫「ペルシャ湾タンカー戦争と日本船社の安全運行対策」『国防』1989年5月)。また、日本人が乗船する船に対して、イラクは攻撃しなかったものの、国籍不明あるいはイランによる攻撃は12隻が受け、日本人船員も2名が死亡しています。他にも、船舶にかけられる保険料が10倍にまで高騰するなど、当地の海運に深刻な問題を起こしました。



原油供給に深刻な影響を与えなかったタンカー戦争

このように日本への被害もあったタンカー戦争ですが、攻撃が散発的で海峡封鎖という事態にはならなかった事から、中止や再開を繰り返しつつもタンカーは行き来しておりました。幸いな事に、この頃は今ほど石油の世界需要も高くなかったので、タンカー戦争は原油価格にほとんど影響も無く、円高が進んでいた事も手伝って、「かつての石油ショック」のような経済への悪影響は目立ちませんでした。

ドバイ原油価格推移(http://ecodb.net/pcp/imf_usd_poildub.htmlより)


しかし、現実的に今、ホルムズ海峡で通行の安全が、タンカー戦争以上に脅かされる事態になったらどうなるでしょうか? 原油価格はタンカー戦争時と比べて遥かに高騰しており、仮にホルムズ海峡封鎖という事態になると、原油価格と供給に与える影響は計り知れない、という主張もそれなりに意味はあるかもしれません。



ホルムズ海峡での機雷掃海。どこまで現実的?

しかし、逆説的に言えば、海峡封鎖にまで事態が発展すると、あまりにも重大過ぎるので日本だけの問題で済まないし、日米の問題にも留まりません。近い将来にホルムズ海峡で海峡封鎖があったとしても、事の重大さから大国が中心となって問題国に対する武力行使がなされるでしょうし、そこで自衛隊による機雷掃海の出番があるかというと、タンカー戦争ではほとんどが航空機からの爆撃被害だった事を考えると、戦後に少数の機雷を掃海する程度ではないでしょうか。そして、停戦後の機雷掃海は、集団的自衛権が認められていなかった時でも、湾岸戦争後に自衛隊が行っていました。

そしてなにより、ペルシャ湾岸諸国ではイランとアメリカとの関係改善が本格化しており、現時点でホルムズ海峡で何か起きるかというと、その可能性は相当低いもので、果たして具体例として適当かというと相当の疑問が残ります。

唐突にホルムズ海峡が飛び出てきた事は審議混乱の一因もなっており、せめて「過去にはホルムズ海峡周辺で日本の民間船舶が攻撃を受け、日本人の死者も出している。このような危険の回避策に乏しいチョークポイントにおいて、緊急事態が継続的に進展していった際は~」くらいの説明に留めていおいて、いきなり「ホルムズ海峡での機雷掃海」みたいなド直球なのは避けた方が無難ではなかったか、と思うのですがどうでしょうか。

【関連】



2015年6月5日金曜日

トルコ海軍TCGゲディズ来日写真詰め合わせ

トルコ海軍のフリゲート艦TCGゲディズが晴海埠頭に来航し、一般公開されたので行って参りました。イベントについては、Yahoo!ニュース個人の記事を参照してください。


ブログの方では写真レポを。


まずは入港時の様子の動画。





この手の一般公開としては長い、6月8日まで4日間の公開が予定されています。






ゲディズは元々、アメリカ海軍で使っていたOHペリー級フリゲートが前身ですが、前部甲板にVLSが8セル増設されています。ESSMの運用能力追加計画もあるようですが、ゲディズでESSM運用出来るかはちょっと解りませんでした。




この無骨さ。大戦中のドイツの傑作機関銃MG42を戦後にNATO弾仕様に改修したMG3です。全体に浮いたサビ、無理やりくっつけたマウントが良い味を出しています。



普通に触れるので弄ってみよう!






艦橋両脇にあるウィング部に設置してあったコンパスです。ちなみに、艦橋内部は入れますが、写真撮影禁止でした。コンパスにはHenschelと書いてあったのですが、ヘンシェルって、あの戦車作ってたヘンシェルの関連企業でしょうか。本体は今はなくなっちゃいましたけど。



ちなみに、これはホストシップとして公開されていた護衛艦たかなみの艦橋内のコンパスです。たかなみは艦橋で写真もOKでした。



これはウィングにあった速度計です。露天にあるので、すごい無骨に保護されています。



ウィングにいた兵士。銃はMP5ですね。トルコは伝統的にドイツの影響が強いからか、艦内ではドイツ製品をよく見かけます。



ウィングにあった伝声管です。艦橋内部にもいくつかあります。






これは海自の護衛艦にもありますね。長距離に音声を伝達する装置、LRADです。裏側は初めて見ました。



OHペリー級は艦砲を船体中央部の上部構造物上に置くという、変則的な配置をしています。ここは艦橋から上部構造物に降りた場所です。結構スペースあります。


スタンダード・ミサイル誘導用のMk.92 FCS。こんなとこに置いて大丈夫なんだろうか感ある。


ヘリ甲板に駐機してあるシーホークです。

ぜかまし
ゲディズの近くにいたぜかまし。



ボケと劣化がひどいけど、たかなみ艦橋の推進部の表示板。左右上から、一杯、最大戦速、五戦速、四戦速、三戦速、二戦速、一戦速、強速、原速、半速、微速、最微速と、速度別の表示がされています。

平日ということもあり、目当てのゲディズの他、ホストシップのたかなみものんびりと見れました。土日は混むかもしれませんが、月曜日まで公開しているので、時間がある方は行かれても良いのではないでしょうか。


2015年6月2日火曜日

釣り堀


Twitterからここに来た人、

怪しいリンクをクリックしてはいけない(戒め