2013年4月7日日曜日

11式装軌車回収車について

さて、写真と動画に続いて、11式装軌車回収車についてまとめてみました。今回初公開された11式装軌車回収車は、78式戦車回収車の更新機材として、10式戦車の車体を流用して作られた、装軌車両の回収車です。
90式戦車回収車がTKR又はTR,"Tank Recovery"と呼ばれているのに対し、11式装軌車回収車はCVR,"Crawler Vehicle Recovery"と呼ばれております。90式戦車回収車が戦車回収車なのに対し、装軌車回収車と名乗っているのは、50トンの重量がある90式戦車を40トン級の10式戦車ベースの11式で回収するのは困難な為、または既に配備が進んでいる重装輪回収車との命名の整合性を保つ為と考えられます。

基本的なレイアウトは下の比較の通り、90式戦車回収車を踏襲しておりますが、車体部は10式流用、またアンテナは10式戦車と同じJAT-F30使用しており、10式との共通性が随所に見られます。

11式装軌車回収車



90式戦車回収車(Wikipediaより引用)


 車体左側面には乗降扉があり、ハッチはあるものの普段はこちらから出入りすることが多いというお話でした。展示説明時に使う立看板をこの乗降扉から取り出すなど、ハッチよりは利便性があり、かつ車内容積の余裕を感じられました。



 また、備品を詳しく見てみると、概ね三菱重工で制作されていますが、ドイツのRotzler社のウィンチが後方に装着されてました。最大500kN(約50トン)まで牽引可能なようで、セルフリカバリーなどを兼ねたウィンチのようでした。
 このような装備は、正面装備と比べると地味で目立ちませんが、平時から有事に至るまでの戦車の活動を支える重要な装備であり、今後も10式譲りの無断階変速機による高トルクを活かして活躍するものと見られます。