2013年4月12日金曜日

10式戦車の試作車と量産車の違い、及び装甲カバーの中身について(後編)

補助動力装置

10式戦車は多くの電子機器を搭載しており、そこで消費される電力は相当なものです。90式などの従来型戦車の電気系の電圧は48Vと24Vであったのに対し、10式は96Vと家庭用に近い電圧にまで上がっており、90式と比較しても多くの電力が必要となります。エンジンが休止・故障している際も、電力を供給しなければならないシチュエーションも多くあるでしょう。
その為に、10式戦車はエンジンとは別に、補助動力装置(APU)をオプションとして導入できます。 10式の車体後部左には、補助動力装置用の吸排気口らしきものがあります。


10式戦車試作車 補助動力装置

 この補助動力装置は単気筒ディーゼル発電機で、エンジン休止時にも車内の電子機器に対して単独で電力を供給することが可能です。単気筒のディーゼルですから、発熱・騒音も少ないので車両の秘匿性を高め、エンジンを切っておけるので燃料の節約にもつながります。


10式戦車試作車 補助動力装置上部

この補助動力装置は前述の通りオプションで、装着するかどうかは選択できるようです。上の写真を見ると判りますが、上の蓋を外して容易に取り外しができるようになっております。このため故障時の換装や、将来に補助動力装置の能力向上が必要になった時にも対応できるものと考えられます。


10式戦車量産車 補助動力装置カバー?(写真左)
 エンジン側の排気を吸わないようにするためか、量産車ではカバーが着けられています。小さな点ですが、試作車両には見られなかった点です。

 

側面付加装甲の細部の違い


続いて、側面の付加装甲の違いを見てみましょう。
試作車両 装甲カバー

量産車両 装甲カバー
上の写真を見て分かるように、偽装網取り付け用のフックがある点で共通しているものの、量産車の付加装甲には試作車には無い可動部があります。

10式戦車量産車 砲塔側面付加装甲カバー拡大

拡大すると、蝶番の存在が分かります。つまり、これ、フランス戦車のルクレールと同じように、収納箱の役割があるわけです。
今回、それを裏付ける決定的シーンを映像で捉えましたの。ニコニコ動画、YouTube双方にアップロードしましたので御覧下さい。





図らずしも、カバー説がこれで立証できたと思います。