2008年11月14日金曜日

防衛省技術研究本部発表会 展示セッション簡易レポ(軽量装着型付加装甲)



 当日のレポでも触れましたが、ここで改めて軽量装着型付加装甲について書いてみたいと思います。


 まず、展示されていた装甲は3つあります。


外面取付型(空間型)付加装甲


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 チタン合金等の硬度の高い金属でできており、使用する金属にもよりますが、展示されている3つの中では安価なものだそうです。付加装甲で弾体の勢いを削ぎ、主装甲で受け止めるといった感じが展示品からは見てとれました。





外面取付型(密閉型)付加装甲


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 一般的にセラミックスは硬度は高いものの、非常に脆い特性を持っております。これを装甲として使用する場合には、強度のある金属で密閉する必要があります(90式戦車の複合装甲もチタン合金の箱にセラミックスを封入したものと言われていますね)。この装甲も内部にセラミックスを封入しており、中に入れるものはコスト重視ならアルミナを入れ、より防御の水準を上げようとするなら別のものを入れるそうです。基本的に、一回弾が当たって穴が開くと密閉の効果が無くなってしまうので、小さなタイル状の付加装甲を複数枚、ボルト留めして使うそうです。





内面取付型付加装甲


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 車両や艦艇の内側で内張りとして使用する付加装甲です。FRP(繊維強化プラスチック)の多層構造になっており、触ると思った以上に固かったです。これを用いることで、小銃弾防護の車両でも20mm弾の攻撃を受けても人命が助かるようにするといったことができるそうです(数字はあくまでも例えとのこと)。


 写真では分かりづらいと思いますが、中央部が若干盛り上がっています。では、下の写真を見てみましょう。


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 装甲を貫通した弾を内面取付型付加装甲が受け止めていた訳です。弾体が装甲を貫通しない場合でも、装甲背面の剥離により破片が内部に散ることもありますので、こういったものへの防護にも有効と思われます。


 これらの付加装甲を対象とする驚異、車両の脆弱性解析等から最適な設置箇所を割り出し、単体若しくは組み合わせて装着するそうです。





 以下はこれらの装甲について、質問したことの要約です。うろ覚えもあるので鵜呑みは危険とあらかじめ断っておきます。


質問:「装着型装甲と言いますと陸上装備と思ってましたが、艦艇にも応用できるとパネルにあるのは何故ですか?」


回答:「元々、護衛艦に防弾の概念はありませんでしたが、近年は工作船対策の必要性が出てきたため、こういったものの研究も行われています。航空機はかなり制約があるのですが、艦艇は余裕がありますので装甲を付与する余地があるのです。実際は機関や人命等を守るために重点的に装着が行われると思います。」


質問:「こういったものの研究が行われていることは聞いたことがあるのですが、陸幕からの装備化要求がないというのは本当でしょうか?」


回答:「装備化要求はありません。現在は耐弾よりもIED対策に重点が置かれており、そちらの研究も行われております。」


あんまり関係ない質問:「このパネルの装輪装甲車両は96式ではないようですが、なんなのですか?」


回答:「あくまでイメージです。」


 以上が主な質問とその回答です。私の稚拙な質問にも丁寧に答えて頂きまして、誠にありがとうございました。