2016年4月26日火曜日

【備忘録】96kHz/32bitのハイレゾWAVファイルを、iPhoneで再生可能な48kHz/24bitのALACに変換する

まだ生きてます。dragonerです。にゃーん。

Twitter見てる方は承知の事と思いますが、遂に観ました。『ガールズ&パンツァー劇場版』。

劇場版は映画館で観なければならないと思い、それまでにTV版も全話観なければと、何年もハードディスクの肥やしにしてた録画を引っ張ってきて、全話観ることにしました。ずっとHDDの肥やしになっていたのは、自分はアニメや報道特番をHDDにしこたま自動録画するけど、99%は観ずにHDDの肥やしにするという宗教の信徒だからです(結構います)。で、見終わってから映画館行きました。

結果、また1人、ガルパンおじさんが生まれました。ガルパンはいいぞ。

もう3回観ましたが、ブルーレイ出るまであと2回は劇場に足を運ぶつもりです。5月のブルーレイも楽しみですね。


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本題からズレるので前置きはここまでにして、関連グッズを色々買い漁っている最中なのですが、ここで劇場版関連で既に出ているサウンドトラック。


『ガールズ&パンツァー』劇場版 オリジナルサウンドトラック
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これ、CD版も出ていますが、自分が調べた限りでは、ハイレゾ版がe-onkyoから配信されています。moraは劇場版主題歌のハイレゾは出ているのですが、レーベルの事情なのかなんなのか、サントラは未配信です。

『ガールズ&パンツァー 劇場版』オリジナルサウンドトラック

e-onkyoは再ダウンロードに制限あるので、同じハイレゾ配信サイトでも再DL期限無しのOTOTOYが個人的に好きなのですが、ガルパンサントラはe-onkyoでしか配信されていないのでここで買うしかありません。ファイルを無くさないよう、バックアップしないとね……。



96kHz/32bit WAV → 48kHz/24bit ALACへ変換

e-onkyoで配信されているハイレゾファイルは、96kHz/24bitのWAVとFLAC、96kHz/32bitのWAVの3種類あり、同じ値段なら単純に量子化ビット数32bitの方買っちゃえと選んだものの、これで少し問題が。PCの再生はDACが対応しているので問題は無くても、iPhoneでの再生は96kHz/32bitのファイルは対応していません。

実用的には非可逆圧縮のAACにしても問題無いのですが、やはりハイレゾでファイル持ちたいな~という気分も。そこで、iPhoneでも再生可能なハイレゾファイルであるApple Lossless(ALAC)の48kHz/24bitに変換しようとしたところ、色々と詰まる。定番のiTunesではALACの細かい設定が出来ず、foobar2000、xrecord IIとソフト変えたものの量子化ビット数の変換が上手くいかなかったり、コマンド調整してもダメ。結構詰まっている人いるようで、ヤフー知恵袋にも同じような質問がいくつかありましたが、回答が「xrecord II使え」とかで私の問題の解決に立ちそうにありませんでした。

ところが、普段使っているロシア製オーディオプレイヤーのAIMP4付属のエンコーダーにqaac突っ込んだ所、GUI捜査で全て一発エンコード出来て拍子抜けしました。備忘録を兼ねて、その手順を。


必要なもの(Windows)

iTunesAIMP4qaac(リンクはqaac_2.58)

手順


1. iTunes、AIMP4を上記リンクからダウンロード、PCにインストール。この2つのインストールについては、詳細は省きます。

2.AIMP4のインストールフォルダ内の、System\Encoders内に、新たにqaacフォルダを作成し、qaacフォルダ内にqaac.exeを置く。

3.qaacフォルダ内に、"Code Encoders.xml"というファイルを新規テキストドキュメントで作成。このリンク内の"Code Encoders.xml"をクリックすると、
"Code: [Select]"が表示されるので、Selectを押してコードを選択してコピーしたものを、作成した"Code Encoders.xml"の中身にそのまま貼り付けて保存して下さい。


4.「全てのアプリ」(Windows10の場合)から、AIMP Audio Converterを起動。


5.AIMP Audio ConverterにWAVファイルをドラッグ・アンド・ドロップか、右上の+ボタンから選択。形式をALAC(QAAC)に選択し、Default Presetの右の…をクリック。



6.パラメータが立ち上がるので、「形式の変換」の全ボックスにチェック。サンプルレートは"48000"、サンプル形式は24bit、チャンネルは"ステレオ"(これは必要ないかも)を選択し、OKを押して戻る。後は出力先を設定し、「開始」ボタンでエンコード開始。


7.これでiPhoneで標準的に再生出来るハイレゾファイルが完成するが、元がWAVファイルなので、楽曲情報がロクに含まれていない。ソニーのMedia Goに読み込ませて、「アルバムとして検索」を実効してファイル解析すれば、自動的に楽曲情報のタグ付けが行われる。長過ぎるファイル名が気になる場合は、Mp3tagに読み込ませて、「変換」→「タグ - ファイル名」を行えば、楽曲タグに基づいた各ファイル名に一括で変更出来る。


ほら、簡単でしょ? コマンド要らずでGUI操作だけで、サンプリング周波数も量子化ビット数も設定出来るALAC変換が出来ます。なお、上記スクショはクラウド上からの配信になり、ハイレゾ再生ではないのに注意(ハイレゾ再生するなら、iPhone本体に保存してね)。

AACで実用上問題ないんじゃね?とか、AppleもとっととFLACに対応しろよとか言いたいことはたくさんあるけども、自己満足なのでそこはまあ。iTunesやAmazonでハイレゾ配信始まったら、端末のストレージ容量増加の理由にもなるので、ハイレゾはメーカーとしても嬉しい点なのだろうけども、まだまだ普及は道半ば。こんな風に気軽に扱いたいところです。

なお、このサントラでは「無双です!」が一番好きです。ぅゎょぅι゛ょっょぃ。

【関連】

e-onkyo『ガールズ&パンツァー 劇場版』オリジナルサウンドトラック

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2016年1月29日金曜日

日本のステルス実証機は何を狙うのか?

ステルス技術"実証機"

防衛装備庁が研究試作を行っている先進技術実証機が、"X-2"の型式を与えられ、2月中旬に初飛行すると発表されました。(リンク:防衛装備庁リリース「先進技術実証機の初飛行等について」


防衛装備庁は28日、三菱重工業の小牧南工場(愛知県豊山町)で、次世代戦闘機の開発などに向けた国産のステルス機「X―2」を初公開した。
(中略)
実証機は今後地上滑走試験を行い、2月中旬以降に初飛行を行う予定。県営名古屋空港(豊山町)から空自岐阜基地(岐阜県各務原市)まで飛行する。

国産ステルス機を初公開=次期戦闘機開発技術―2月飛行・防衛装備庁

X-2に搭載される国産実証エンジンXF-5(防衛装備庁サイトより)

このX-2については、一部のメディアで「国産ステルス戦闘機」という報道もなされていますが、自衛隊のF-2戦闘機の後継となる将来戦闘機開発に用いる技術データを集めるための実証機で、この機体に戦闘能力はありません

X-2はステルス形状の機体に、国産の実証エンジンを2基搭載し、高運動性・ステルス性技術の実証を目的としています。実機として試作することで、個別に研究されてきた要素技術を一つの機体としてまとめるシステム・インテグレーションや、全体を制御するソフトウェアのノウハウを得る事も重要です。また、将来戦闘機のためだけでなく、日本が従来保有していなかったステルス機のデータを集めることで、日本周辺国で将来配備されるだろうステルス機に対する防空体制の検討にも役立つと期待されています。

X-2に搭載される国産実証エンジンXF-5(防衛装備庁サイトより)

ところで、自衛隊では既にアメリカが開発しているF-35ステルス戦闘機の導入が決まっています。F-35を配備するなら、自前でステルス機の技術研究する必要は無いじゃないか、と思われる人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、F-35計画では自国が技術を持たないことが、自国の防衛計画上のリスクになる事が露呈しています。今回は初飛行を前にX-2の狙いは何か、現在の最新戦闘機開発を交えて紹介したいと思います。

超大国による技術の独占とその弊害

F-35は名目上は国際共同開発ですが、実際の開発はアメリカ主導で行われています。開発だけでなく、生産や機体のメンテナンスまでもアメリカの強い管理下にあり、海外での生産の最終工程はFACOと呼ばれる施設だけで行われ、ALGSと呼ばれるシステムにより全世界のF-35はパーツの一つに至るまで管理IDが振られ、アメリカが一括して管理しています(FACOとALGSについては、拙稿[http://ji-sedai.jp/series/research/045.html 「F-35戦闘機導入に武器輸出三原則見直しが必要だったワケ」]を参照下さい)。

アメリカはFACOやALGSをコスト削減策としてアピールしていますが、もうひとつの側面として、F-35の技術を外に漏らさない事でアメリカの軍事・外交上の優位性を保つという思惑があります。事実、前世代機のF-15は機体やエンジンの日本で国内メーカーによる製造が出来たのに対し、F-35では国内メーカーの製造割合は4割程度と伝えられているなど、日本側の裁量が大きく減っています。同盟国やユーザー国であっても、F-35の技術情報の開示は限られており、不満を持つ国もあります。

米空軍のF-35戦闘機(米空軍サイトより)

同じ防衛装備品の輸出でも、現在行われているオーストラリアの次期潜水艦商戦で日本、ドイツ、フランス各国がオーストラリアへの技術移転や現地生産を提案し、オーストラリアへの技術情報の開示を強調しているのとは対照的です。通常動力潜水艦を開発出来る技術を持つ国が複数あるのに対し、今のところF-35に相当する第5世代ステルス戦闘機を開発出来る国は一部の超大国に限られており、かつての「西側」で第5世代戦闘機を開発しているのはアメリカしかありません。現状、NATOやEU構成国が入手可能な第5世代機はF-35しかないということになります。

この選択肢の無さが問題を招いています。F-35は開発が難航し、計画の大幅な遅延に加え、AFPによれば2014年の段階で1,670億ドルも開発予算を超過しており([http://www.afpbb.com/articles/-/3009733 AFPBB「なぜ米国はF35戦闘機に巨額を費やすのか?」])、調達価格の高騰が懸念されています。採用予定国にとっては、自国の防衛計画に大きな悪影響を及ぼしかねませんが、F-35の代わりになる選択肢はありません。結果、F-35計画に問題が出ても、そこから足抜け出来ないでいます。

F-35の次のための「武器」

超大国による技術の独占により、F-35のユーザー国は開発国側の都合や問題に、従来以上に引きずられるを得ません。代替案無き状況が生み出した理不尽です。

このような問題を避けるためにも、代替案はあるに越したことはありません。国内で次世代機が開発出来るのがベストですが、それには莫大な資金と時間が必要です。国際共同開発で負担を軽減するにしても、発言力を確保するには自前で技術を持っているかがカギとなります。自国で戦闘機を作らなくても、自国で技術を持っておく事が、自国の防衛計画へのリスクを回避するための「武器」にもなるのです。

まだF-35の配備も進んでいない状況ですが、早くも「次」を見据えた戦闘機計画が立ち上がり始めています。日本でも、X-2をはじめとした将来戦闘機に関する研究は平成30年度(2018年度)に成果がほぼ出揃う予定となっており、それを元にして「次」をどうするか方針が決まります。X-2は、F-35の「次」を見据えた一手でもあるのです。

F-35は様々な問題に直面しましたが、次はどうでしょうか? X-2が良い成果を残し、選択肢が少しでも広がれば良いのですが。

【関連】

武器輸出三原則はどうして見直されたのか?
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防衛装備庁―防衛産業とその将来
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両方とも森本敏元防衛大臣の名義だけど、中身はほぼ防衛関係者による防衛装備についての内情話。国内の防衛関係者が防衛装備品について、どういう危機感、問題意識を抱いているのか知るのに良い本です。

2016年1月21日木曜日

すしざんまい社長はソマリア沖の海賊を壊滅させたのか?

Twitterでこんな話が話題のようです。

Togetter:ソマリアの海賊を壊滅させたのは『すしざんまい』の社長だったという、なんかスゴイかっこいい話に驚きの声

このTogetterまとめでは、すしざんまいの木村社長が、ソマリアの漁民にマグロ漁を指導し買い取ることで、海賊から漁民に戻したという趣旨の事が述べられています。21日19時30分現在、このまとめは29万もの閲覧数があり、ネットで注目を浴びている記事のようです。

ソマリア沖・アデン湾における海賊は、2000年代後半から国際問題となっておりました。近年になり、当該地域における海賊被害が激減していますが、それに木村社長の功績だと言うのです。事実とすれば偉大な業績でしょうが、本当でしょうか?


ソマリア海賊被害は減少した?

先のまとめの元ネタは、すしざんまい社長のインタビュー記事のようです。

ハーバービジネスオンライン:すしざんまい社長が語る「築地市場移転問題」と「ソマリア海賊問題」

インタビュー記事中、木村社長はソマリアの漁民を支援する活動を紹介し、事業面以外の成果を以下の様に語っています。


木村:いろんな国や国際機関も援助をやっていますが、どれも上滑りのことばかりであまり役に立っていないことも少なくありません。相手の視線に立って、相手の悩みに気がついてあげることが必要なんです。ソマリア沖じゃ一時は年間300件、海賊による被害があったそうですが、うちが行くようになって、この3年間の海賊の被害はゼロだと聞いています。よくやってくれたと、ジブチ政府から勲章までいただきました。

すしざんまい社長が語る「築地市場移転問題」と「ソマリア海賊問題」


記事では木村社長がいつごろから活動を始めたのか詳細は書いていませんが、「うちが行くようになって、この3年間の海賊の被害はゼロだと聞いています」と述べていることから、3年ほど前からソマリアでの活動を始めたようです。では、ここで当該地域における海賊被害の推移を見てみましょう。

ソマリア沖・アデン湾における海賊等事案の発生状況(外務省資料より作成。2015年のみ7月までの数値)

海賊被害のピークは2009年から2011年で、年間200件以上の襲撃がありました。しかし、2012年からは減少に転じ、2015年(ただし、7月31日までの数値)は襲撃・被害共に0件です。行くようになってから海賊が減ったとは言いますが、2012年あたりに活動を始めたとすると、ちょうど海賊被害が減少に転じてから事業を始めた事になり、ちょっと不整合を感じます。


ソマリア海賊と国際社会

そもそも、ソマリアの海賊問題に国際社会はどう対応していたのでしょうか。

2008年に国連で相次いでソマリアの海賊問題に関する決議が採択され、2009年頃から各国海軍の派遣活動が活発化します。アメリカ、NATO、EU、ロシア、中国等、ほとんどの主要国が艦艇を派遣しています。日本も海賊対策として、2009年から自衛隊の護衛艦2隻を派遣して船舶の護衛活動を続けており、2011年には自衛隊初となる常設の海外拠点をジブチに設置し、航空機による監視活動も行っています。現在も約600名の自衛官、海上保安庁職員が現地での活動に携わっています。

アデン湾でEU艦艇と訓練を行う海上自衛隊護衛艦(統合幕僚監部サイトより)

各国海軍と海賊との間で戦闘が発生した事もありましたが、ほとんどの場合、海賊は軍艦や軍用機を見ると逃走します。海賊のボートと軍艦では戦力が違い過ぎるので、戦いようがないのです。民間船舶の護衛が行われるようになり、多国籍部隊や各国部隊との協調が確立し、警備活動も軌道に乗ると、海賊の被害も減少するようになります。

このような国際社会の警備活動もあり、ソマリア沖の海賊は減少に転じています。このような活動を考えれば、木村社長によって、ソマリア沖の海賊が壊滅したかと言われると、ちょっとそれは言い過ぎだと思います(そもそも壊滅させたのは自分だと木村社長は言っていません)。


国際社会と企業の両輪関係

しかし、かと言って木村社長の功績が毀損されるいかと言うと、これ自体は大変立派なものです

紛争地域の紛争を終結させ、平和な状態へと再建する平和活動のプロセスに、武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)と呼ばれるものがあります。これは武装組織構成員の武装を解除し、教育や職を与えることで、復興の担い手として社会に貢献できるようにする活動です。継続的な平和を維持するためには、かつての武装組織の構成員に、生活できる収入を得るための正業に就かせることが重要です。
元戦闘員に工具箱を手渡すDDR活動(在スーダン日本国大使館サイトより)


国際社会主導の事業は、長期の営利事業として立ち行かないことがままあり、民間企業の役割も大きなものです。しかし、現実的に紛争地域かそれに準じる地域で、事業を行おうとする企業は多くありません。経済が立ち行かないと、その国の平和も乱れ、また紛争に逆戻りするパターンも見られます。

国際社会の軍事的な海賊対処活動で、海賊行為が上手くいかなくなった海賊たちに、マグロ漁師としての道を与えた木村社長は、重要な活動をしていたと言えます。しかし、海賊行為が莫大な利益をもたらしていた場合、そうやすやすと海賊が漁師になるでしょうか? そして、各国海軍の活動で海賊行為が出来なくなったとしても、海賊たちに他に職のアテが無ければ、海賊以外の犯罪で糊口をしのぐのは目に見えています。つまり、国際社会の海賊対処活動と木村社長の活動は、海賊壊滅のための両輪だったと言えます。どちらが欠けていても、成し得なかったでしょう。

しかし、ソマリアの海賊は減少したとはいえ、終わった問題ではありません。ソマリアは依然として統一政権が無い状態で、政府の警察力による取り締まりは期待出来ません。各国の海軍部隊が撤退したらまた海賊が出没するようになるでしょうし、漁民の生活が行き詰まったら、また海賊に戻るかもしれません。今後も国際社会は、各国海軍による警備活動と共に、ソマリア国内の安定化を働きかける必要があるでしょう。

【関連】

海賊対策 [海上警備行動と海賊対処法案]

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2016年1月19日火曜日

#めざましテレビ タグに寄せられたSMAP会見放送へのツイート

ブログの方ではあけましておめでとうございます。dragonerです。

ところで、昨夜は中々コワイもの見せられましたね。そうです、SMAPのアレです。4人の複雑な表情が生放送で全国配信(一部地域除く)される社会の恐ろしさに、ぼくの引きこもり癖も悪化しそうです。

そんな至高の恐怖体験に震えているぼくをヨソに、怖いもの知らずな試みをTwitterで見かけてしまいました。


SMAP日本中引廻を放映した、フジのめざましテレビアカウントです。さすがにこれってマッチポンプに過ぎるのではないかとも思いましたが、その怖いもの知らずな姿勢に痺れます。我々常人には及ぶべくもない卓越した感性です。

案の定、#めざましテレビタグ には心温まるを超えて火傷しそうなツイートの数々が寄せられていますが、めざましテレビ放映時にはどのくらい紹介されたのでしょうか。

その前に、全体としてどのくらいツイートが寄せられたのでしょうか。会見への感想やSMAPへのメッセージを募集する、めざましテレビアカウントのツイートから、ツイートが紹介される19日6時18分(紹介するツイートを選ぶ時間を考慮し集計は6時まで)まで、いくつ#めざましテレビタグでつぶやかれたか、抽出の上カウントしてみました。

結果、8093のツイートを確認しました。Twitterの全ツイート拾いきれているかは怪しいので、検証用にツイート内容と日時を記したGoogleスプレッドシートのリンクを貼っておきます。暇な人はカウントでもしてみてください。

この約8000ツイートの内容ですが、さすがに数が多いので単語でツイートのポジティブ・ネガティブを自動分類しようとしたのですが、自分の技術では精度が悪かったので断念。目視でザーッとアバウトに見る方向にしましたが、ツイート募集開始から間もない頃は賛否両論あったものの、日付が変わってからはほとんど番組批判(SMAP批判ではない)か意味のないツイートになった感じです。この辺は個人の主観になるので、気になる方は先ほどのリンクで確認してください。アバウトで申し訳ないですね。

さて、実際にはどのようなツイートが紹介されたでしょうか。

番組中の6時18分頃から紹介されたツイートは合計7。ツイートは肯定否定と一概に割り切れるものではありませんが、番組では肯定的と見る意見として4件、一方それとは違うものとして3件を紹介したという感じです。

地上波で流すツイート紹介としては、こんなもんじゃないでしょうか。そもそも調査の類ではなく、意見・感想募集なんですから、どのツイートを取り上げるかは番組の勝手です。多数の批判的意見がスルーされたネット民涙目、といういつものパターンでしょうか。



と思いきや、番組内で肯定的と紹介されたツイートに罠が。ちょっと見てみましょう。


アカン。縦読みで「はやく逃ゲて!!!!!」やこれ。ホントにフジテレビ気づかんかったのか。これをセレクトした担当者の今後が気になります。

大規模炎上だと一見肯定的に見える意見でも危険なネタが侵入して危険、という前例になりそうですね。転んでもタダでは起きないネット民、みたいな結果となりました。

【関連】

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2015年12月31日木曜日

2015年を振り返って

2015年も残り僅か。皆様もいかがお過ごしでしょうか。

2013年に見切り発車してから3年目の年でありましたが、まだ生きてますので大丈夫のようです。

今年はYahoo!ニュース個人月間MVA貰ったり、書籍の仕事が入ったり、初海外仕事貰ったらよりにもよってシベリアだったりと、駆け出しの人間にしては恵まれていたんじゃないかにゃーと思います。

その一方で、やりたいことが多すぎて、あちこち手を広げてはどれも中途半端な状態で転がっているのをなんとかしたいです。書籍の山がひどい。

さて、2016年ですが、幸運な事に面白い事が早々にやれそうです。正月明けにでも一発目かます予定ですので、期待せずに生暖かく見守って下されば幸いです。

皆様の2016年も良い年でありますように。

2015年12月21日月曜日

新聞の軽減税率適用はどれだけ報じられたか

2017年4月に10%に上がる消費税率について、8%のまま据え置かれる軽減税率の導入が決まったことは、ご存じの方も多いと思います。

その軽減税率の適用対象となる物品については、外食を除く食料品、そして一定の条件を満たした新聞を対象にすると報じられています。食料品の適用対象を巡っては、与党内で生鮮食料品までとか、いや加工食品を含めるべきだといった論争があった事は報じられています。それに対し、新聞への軽減税率適用は、突然湧き出てきた感がありました。

そう感じたのは私だけでもないようで、新聞への軽減税率適用については、元毎日新聞記者の佐々木俊尚氏が「新聞がまったく報じない」とTwitterに書き込んでいました。そこに朝日新聞の現役記者が「「まったく報じない」とデマを言われるのはちょっと…」と反論する一コマもありました。(やりとりは下記togetterまとめで)

togetter:新聞の軽減税率対象に佐々木俊尚さん「新聞がまったく報じない」→朝日新聞記者「デマを言われるのはちょっと…」

このまとめで佐々木氏は朝日新聞記事のデータベース検索結果を示し、新聞への軽減税率適用を巡る記事は希少だとしています。しかしながら、現役記者の方の反論の通り、過去に小さくとも報じられているのもまた事実で、新聞への軽減税率適用の記事が食料品のそれと、どれだけ報じ方に違いがあったのか、具体的な数量比較が無いので分かりません。

そこで今回は、2015年の新聞記事の中から、どのくらい新聞の軽減税率適用が報じられたかを数字で見てみたいと思います。佐々木氏が行ったようにデータベース検索を利用し、2015年の1月1日から12月17日までの間、朝日新聞と読売新聞の2紙で軽減税率について、食品や新聞といった対象が、どれだけ報じられていたかを調べてみました。

検索ワードは「軽減税率」、「軽減税率 食品」、「軽減税率 新聞」としましたが、「軽減税率 新聞」の検索結果には「◯◯新聞が行った軽減税率についての世論調査~」といった、新聞への軽減税率適用と関係ない記事が多数見られたため、そのような記事は除外しています。すると、下記のような検索結果となりました。



 「軽減税率」:朝日279、読売437
 「軽減税率」+「食品」:朝日88、読売231
 「軽減税率」+「新聞」:朝日39(除外12)、読売70(除外18)


朝日新聞、読売新聞の軽減税率関連記事数比較

結果からすると、軽減税率に関する記事の中でも、新聞を扱ったものは食品と比べて少ないのは間違い無さそうです。

新聞業界からすれば、「新聞の軽減税率も報じている」とポジショントークを主張するのは当然とは思いますが、食品と新聞の2つしか適用対象がないにも関わらず、食品と扱いに大きな差があるのを見てしまうと、そう言われてもなあ……という気分になります。

新聞や出版物への軽減税率を導入している国は、世界でも少なくありません。ただ、莫大な発行部数を誇る大新聞社が強い日本の新聞業界に、経営体力の弱い少部数の地域新聞社が主流の欧米の事例を当てはめるのもどうかと思いますし、重要な政策ほど「国民的議論を」と主張する新聞が、国民的議論も無しに自分たちが軽減税率対象となるのは当然という態度なのも素直に納得は出来ません。

2%の差に過ぎませんが、新聞業界にとって、高くつく2%になりそうな気がするのは思い過ごしでしょうか。

2015年11月30日月曜日

グラフを変えて見る「過去最高の防衛費」

報道によると、防衛費が初の5兆円台の大台に乗り、過去最高になるそうです。

政府は2016年度当初予算編成で、防衛関係費を今年度(4兆9801億円)より増額し、過去最高の5兆円台とする方向で調整に入った。沖縄の基地負担軽減や、海洋進出を活発化させる中国を念頭に置いた離島防衛力強化に充てる予算を増やすため。防衛費の増加は4年連続。安倍晋三政権の発足以降、一貫して増えている。防衛費が5兆円を超えるのは初めて

<防衛費>初の5兆円台…沖縄基地負担軽減 来年度予算案

今までも概算要求で5兆円超えだった事はありましたが、当初予算で5兆円超えは今回が初めてになりそうです。

記事中では防衛費が4年連続増加していること、社会保障費を除く各経費が横ばいの中での「例外枠」になっている事を指摘しており、防衛費増に否定的な方からは批判の声が上がると思われます。

一般的に防衛費は、国外の情勢に応じて増減されます。周辺国と緊張状態にある時は上昇圧力が働きますし、逆に周辺国と関係が安定すれば大規模な削減も可能です。厳しい財政状況の中、日本が防衛費を増額するのは、活発化する中国の海洋進出を睨んでの事と各紙は指摘しています。日本の周辺情勢が怪しくなってきた、ということですね。

日本の周辺情勢が怪しいとなると、周辺国の防衛費はどうなっているのでしょうか。かつて、日本が防衛費世界2位の時期もありましたが、現在はどうなのでしょう?

そこで、今回はこの20年間の防衛費の推移について、トップグループの中で日本がどの程度の位置にあり、それがどう推移したのかをグラフィカルに見ていくことで、「過去最高の防衛費」がどういった意味を持つのかについて考えてみましょう。



単純な比較が難しい防衛費

防衛費は世界の様々な国で計上されていますが、国によってその内容は大きく異なっています。

例えば、イギリスでは沿岸警備隊はもっぱら救助活動を行う組織で、領海の警備活動は海軍が行うのに対し、日本やアメリカでは海上保安庁や沿岸警備隊のような専門組織が領海での警察活動を行っています。そのため、イギリスと日本の国防費を厳密に比較する場合、海上保安庁の予算も防衛費に含める必要があるかもしれません。

また、公表されている中国の国防費には、装備品の輸入にかかる費用や、装備の研究開発費などの様々な軍事関係経費が含まれておらず、実質的な国防費は公表値の倍近くあるのではないかという推計もあります(中国の国防費については、拙稿 「日本の防衛費過去最高を記録。近隣国は?」を参照ください)。

このような各国の軍事組織や制度の違いから、公表される防衛費を比較するだけでは不十分な事が分かると思います。しかし、比較のための修正は、修正方針の一貫性や修正者の思想まで問題が及ぶため、信頼性と中立性を担保するのは簡単ではありません。

そこで比較には、国際的に定評のあるスウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が集計・公表している、各国の軍事支出データベース(SIPRI Military Expenditure Database)のデータを利用したいと思います。SIPRIでは様々な要素を勘案して各国防衛費を集計し、その国の通貨ベースの防衛費や、為替変動を考慮したドル換算の防衛費など、増減に影響を与える様々な条件下でのデータを公表しており、中立性の面でも信頼性が高いとされます。



ツリーマップによる各国防衛費の比較

それでは、現在集計・公表が済んでいる2014年の防衛費トップ15を見てみましょう。一般的に防衛費の推移は、折れ線グラフを用いて表現される事が多いです。しかし、1位が圧倒的で2位以下が近い額で固まっている防衛費を折れ線グラフで表すと、下のグラフのように線が密集して比較しづらい問題がありました。


防衛費トップ15国の防衛費の20年間の推移

そこで今回は視認性を重視して、全体に占める面積で数値の大きさを表すツリーマップ表現を用いてみたいと思います(本来のツリーマップは階層構造を表現するものですが……)。トップ15の中で、どの国がどれだけ防衛費を使っているかがよく分かると思います。

2014年の防衛費トップ15国(出典:SIPRI Military expenditure(current US$))

2014年はアメリカが大きく他を引き離して1位。次いで中国、ロシア、サウジアラビアの2~4位組がトップグループを形成しています。フランス、イギリス、インド、ドイツと来て、9位に日本。10位以降は韓国、ブラジル、イタリア、オーストラリア、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコの順で、この15カ国が現在の世界の軍事支出トップ15になります。

この15カ国の防衛費について、20年間の推移を見ていきましょう。

20年前の1995年はどうでしょうか。この頃は日本がアメリカに次いで防衛費2位でした。ソ連崩壊以後の混乱でロシアが大きく順位を落としており、イタリアや韓国よりも低いのは時代を感じさせます。なお。SIPRIのデータベースでUAEの防衛費が集計されるのは1997年以降で、この頃はまだ載っていません。

現在の防衛費トップ15国の1995年時点の防衛費比較
2000年の状況はどうでしょうか。この年もアメリカに次いで日本という傾向は変わりませんが、全体に占めるアメリカの割合が増大しているのが分かります。アメリカ一強です。

現在の防衛費トップ15国の2000年時点の防衛費比較

2005年はアメリカ一強がさらに強まります。2001年の米国同時多発テロ以降、アメリカが戦争状態になったために防衛費が増大したためです。また、日本の順位は5位となり、この年初めて中国(4位)に抜かれる形になっています。

現在の防衛費トップ15国の2005年時点の防衛費比較

2010年になると、アメリカ一強の状況ではあるものの、中国が存在感を見せてきます。2005年よりアメリカの防衛費は増えているのですが、それでもトップ15に占めるアメリカの割合が低下しているのは、中国が金額ベースで倍以上の伸びを見せているためです。2007年以降、アメリカ1位、中国2位という状況が固定化されており、3位以下に大きな差を付けるようになります。一方、日本は安保理常任理事国の下という形になり、この傾向が今に続いています。

現在の防衛費トップ15国の2010年時点の防衛費比較

もう一度2014年に戻りましょう。アメリカ一強であるものの、中国の存在感が年を追うごとに大きくなっています。日本はインドよりも下の順位です。日本は4年連続で防衛費を増額していると言っても、その上昇額が僅か過ぎて、他国の伸びには追いついてない状況です。このペースですと、日本の防衛費が韓国に抜かれるのも時間の問題と思われます。



控えめな「過去最高」

さて、ここ20年の防衛費の推移を見ると、相対的に日本は減少傾向にあり、絶対的な額でも周辺国から突出したものではない事が分かります。防衛費が過去最大となる事をして「軍拡」と批判する向きも見られますが、周辺国とのバランスを見れば僅かな上昇に過ぎず、むしろ抑制的なレベルと言えるでしょう。「過去最高」でも、周辺と比べて突出して高い訳ではありません。

防衛費が抑制的である事は誇って良いと思いますが、その結果として、周辺国との軍事バランスが不均衡が生じるのは良い事ではありません。ですが、現実的に周辺国(特に中国)の増加ペースに合わせた防衛費の増額は不可能と言っていいでしょう。

防衛費の飛躍的な増額が見込めない中、軍事力の不均衡を防ぐにはどうすればいいでしょうか。その1つの答えとして、強い軍事力を持った国との協力関係を強固にする方法があります。つまり、同盟関係の強化です。日本政府が日米同盟の強化を推し進め、集団的自衛権保持についての解釈変更も辞さなかったのには、こういう背景もあるのでしょう。

同じデータでも、グラフを変えてみると、相対的な関係がより分かりやすくなったのではないでしょうか。今回は防衛費がネタでしたが、違った分野でも様々な視点・切り口で見ることで、面白い結果が出るかもしれませんね。


※本記事中では画像ファイルとしてツリーマップを掲載しておりますが、下記URLではツリーマップ画像を生成したJava Scriptによるアニメーションを公開してありますので、興味のある方は御覧ください。

http://dragoner.heteml.jp/index.html

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