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2014年8月13日水曜日

嫌韓系まとめブログの6割以上が、韓国系ブログサービスを利用し広告収入を得ていた件

以前からギクシャクしていた日韓関係ですが、最近の朝日新聞の慰安婦強制連行証言の検証報道により、より混沌とした情勢になっていますね。

慰安婦問題と言えば、先月もこんな報道がありました。国連人権規約委員会による、日本政府への勧告です。


【ジュネーブ時事】拷問禁止、表現の自由などに関する国連人権規約委員会は24日、日本政府に対し、ヘイトスピーチ(憎悪表現)など、人種や国籍差別を助長する街宣活動を禁じ、犯罪者を処罰するよう勧告した。また、旧日本軍の従軍慰安婦問題についても、「国家責任」を認めるよう明記した。



慰安婦問題と並んで、ヘイトスピーチなどの差別を助長する街宣活動の禁止を日本政府に求めています。ここでも念頭にあるのが、韓国・中国に対するものです。レイバーネットの報告に取り上げられた経緯が書かれていますので、ちょっと見てみましょう。


 ヘイトスピーチについて、イスラエルのシャニイ委員が取り上げた。「韓国人を殺せ」などと叫ぶデモが全国で350件も報告され、広範に起きていることが委員会の場でも確認された。:


シャニイ委員が指摘するように、近年の嫌韓国・中国のデモ活動が行われているのは事実です。今年1月に公安調査庁が出した「内外情勢の回顧と展望」においても、右派グループのヘイトスピーチについて触れています。


排外主義的主張を掲げ,インターネットで活動参加を呼び掛ける右派系グループは,領土・歴史認識問題など韓国や中国との諸問題を捉え,在日公館に対する抗議活動を実施したほか,「国交断絶」を訴える集会やデモ行進を行った。
特に,「反韓国」を掲げた活動では,東京や大阪のいわゆる「コリアンタウン」周辺で「韓国人を日本海にたたき込め」などと訴え,デモ行進を繰り返し実施した。こうした中,同グループの訴えを「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と非難する勢力(「対抗勢力」,下記のコラム参照)との間で小競り合いが頻発し,暴行事件も発生した(5〜6月,東京)



嫌韓デモ(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)

これら排外主義を掲げる右派グループについて、公安調査庁はインターネットで参加呼びかけが行われていると指摘しています。確かに、近年の嫌韓・嫌中ムードの高まりは、ネットの存在抜きには語れないでしょう。「韓国」、「中国」といった単語で検索をかけると、ネガティブな予測検索結果やサイトばかりが出てきます。ここで大きな役割を果たしているのが、いわゆる「まとめブログ」です。

まとめブログについては、ご存知の方も多いと思います。メディアの報道等を引用し、それについての反応を2ちゃんねる等のネット上から転載してまとめているブログの事です。まとめブログは著作権無視、恣意的な編集、扇動的な内容等、数多くの問題が指摘されていますが、有名どころになると月間アクセス数(PV)が1億を超えており、そのPVから莫大な広告収入を得ている運営者もいると言われています。

このように莫大なPVを持つまとめサイトの影響力は、少なからぬ物があると見るべきでしょう。そして、大手まとめブログでも、嫌韓ネタはよく出てきます。韓国のどーしようもないネタは、読者の溜飲を下げるコンテンツとして価値が認められているようで、嫌韓専門を謳うまとめブログもあるくらいです。海外から見て、ヘイトスピーチが隆盛していると思われても仕方ないかもしれません。

ところで、扇動的な内容で人を集めるまとめブログで利益を得ている人は誰でしょうか。もちろん、第一はブログ運営者がいますが、ブログサービスを提供しているサービスプロバイダやポータルサイト運営企業にも広告収入等が入ります。企業側がブログ運営者に対し、特別なアフィリエイトプログラムを提供する事もあるなど、両者は極めて密接な関係にあると言えるでしょう。言わば商業ヘイトスピーチの共犯です。

では、嫌韓ブログはどうでしょうか。ブログ運営者のみならず、企業も嫌韓・ヘイトスピーチで儲けている事になります。そこで、嫌韓ポータルサイト「嫌韓ちゃんねる」に登録されている66の嫌韓ブログを調査し、まとめサイト形式で扇動的な内容の44のブログについて、どの企業がブログサービスを提供しているのかを調べてみました。その結果が下の円グラフです。

嫌韓ブログが利用するブログサービス

嫌韓ブログ44のうち、3分の2近い28がlivedoorブログを利用していました。(一覧については、リンク参照)。ランキング変動と入れ替わりがあるため、現在のランキング内にいるブログと若干異なりますが、あっても大勢にほぼ影響はありません。

livedoorと言えば、堀江貴文氏が経営していた企業だと記憶している方も多いと思います。しかし、堀江氏の逮捕後にlivedoorは解体が進み、現在は企業としてのlivedoorは消滅しています。現在のlivedoorはブランドとして各種サービスで使われていますが、そのブランドを保持しているのは、あのLINEです。そう、韓国のインターネットサービス会社ネイバーの日本法人のLINEです。

韓国に対するヘイトスピーチを扇動するまとめブログの相当数が、韓国系企業のサービス上で嫌韓を煽り、その利益をブログ運営者と韓国系企業で分け合うという、大変グロテスクな光景が広がっています。嫌韓を煽る活動を韓国企業が支援しているんですから、煽っておいて世話になるブログ運営者にも、LINEにも恥という概念が存在しないようです。

ところが、やっぱり自覚しているブログ運営者もいるようで、韓国資本で嫌韓ブログやっている事を目立たないようにしたいブログ運営者もいるようです。先ほどの44の嫌韓ブログの中には、URLを独自ドメインやlivedoor以外のドメインを使う事で、URLに”livedoor”が含まれないようにしているブログも多く存在していました。

嫌韓ブログのlivedoorドメイン使用率

全体の4分の3がlivedoorだと一見して判らないURLを使っていました。HTMLソースを見たりすればlivedoorだと分かるんですが、そこまでする人もあまりいないでしょう。

何故、韓国系企業が自社サービスで自国へのヘイトスピーチ・誹謗中傷を行わせるばかりか、それにより利益まで得ているのでしょうか。もちろん、利益という面も大きいと思いますが、気になるネット記事がありました。


実は、2009年以降、韓国政府内では大統領直属の「国家ブランド委員会」という組織を設立して、例えば地図を「日本海」ではなく「東海」と世界地図を表記するようにロビイングするなどの、国際社会での韓国の相対的な地位向上を目指している。そしてアプリに気をとられないで、LINE社の日本国内での煽動的なサイト運営は結果として「韓国を侮辱する下品な日本人」のイメージを作り出している。そして韓国に対する日本のイメージを相対的におとしめるという意味では、韓国政府の意に沿ったものとなっている。
エコーニュース:通話アプリのLINE社 HPにない「ゴースト韓国系役員」が登記簿で発覚 親会社ネイバーのCEOは韓国政府・元司法官僚


LINEの親会社である韓国ネイバーの第2位株主は韓国政府系ファンドで、CEOは元地方裁判所判事。国家保安法により反国家活動が厳しく制限されている韓国では「親日的」なサイトですらアクセス遮断対象となるのに、韓国系企業で行われる韓国への侮辱は野放しという不自然さについて上記記事では指摘しています。その上で、ネット上のヘイトスピーチが日本の国際的地位を毀損している事実と、韓国系企業がネット上のヘイトスピーチを助長している活動は、韓国政府の意に沿った形になっている事を示唆しています。

もちろん、これは傍証からの憶測に過ぎず、確固たるものではありません。しかし、結果的にヘイトスピーチが日本の国際的地位を毀損し、その助長に韓国系企業が関わっているという構図は確かにあります。

しかしながら、ここで韓国けしからん、みたいな結論に導く事に意味は無いと思います。ヘイトスピーチを行っているのは紛れも無く日本人で、それは煽られたとしても自発的な行動である事に変わりありません。ここで韓国の意図通りに踊らされたと主張しても、韓国の掌でいいように踊らされたと泣き言を喚いているようなもので、実に情けなくありませんか? 理由がなんであれ、自分の行動は自分しか責任を持てません。

そして、そのLINEについても、先月16日に東京証券取引所への上場を申請し、今秋には上場すると言われています。しかし、上場企業になろうという会社が、こんな扇動的で法的にも危ういサービスばかり展開して、PV荒稼ぎして儲けてますと有価証券報告書に書くんでしょうか。

嫌韓ブログ運営者も、LINEも、自分らがしている事を考えて見た方がいいのでは。






※この記事が、同じくLINE系列のブロゴスに転載されるかどうか、wktkして見守っております。

※念のため書いておくけど、除外した22のブログの半数以上もlivedoorでした。まとめブログではないので、アメーバが若干目立つくらい。


【関連書籍】





2014年4月1日火曜日

「Yahoo!ニュース個人」における、ネタ記事削除要請について

本日0時過ぎに「Yahoo!ニュース個人」にアップしました「神奈川県、町田市を編入。神奈川県町田市へ」ですが、Yahoo!ニュース個人編集からの削除要請、及び編集判断の非表示処理により、現在閲覧できない状態にあります。ほぼ同じものは、当ブログ内でも収録されておりますので、ご覧になりたい方はそちらをご参照ください。タイトルを読めば分かるように、クリミア編入問題に絡めたエイプリルフールネタです。

(追記:エイプリルフールのネタの経緯としては、こちらのTwitter上のまとめをご参照下さい。「Yahoo!ニュース個人における「ネタ記事」の扱い」

ここで、本件についてお話する前に「Yahoo!ニュース個人」について簡単に説明したいと思います。Yahoo!ニュース個人は、2012年9月にYahoo!ニュースが始めたコーナー(サービス)で、個人で活動しているジャーナリストやブロガーなどがオーサー(執筆者)としてYahoo!ニュース内の「個人」というカテゴリに記事を出稿し、記事のPVに応じた広告収入を報酬として受け取るというものです。
 ヤフーは9月26日、「Yahoo!ニュース」の新コーナーとして、ジャーナリストやブロガーなど個人が直接記事を入稿し、Yahoo!ニュース読者に届けられる「Yahoo!ニュース 個人」をオープンした。まずは政治、経済、ITなど各ジャンルの書き手約50人が参加。ページビュー(PV)に応じて広告収益をシェアするなど、「個人の活動を支援する場を作る」としている。


Yahoo!ニュース個人の狙いを端的に言うと、価値観の多様化等で個人ブログへの注目が高まっている中で、それまで個人のブログに集まっていたPVをYahoo!ニュースが取り込むと共に、そこで得られた広告収入をオーサーへ還元する事で両者Win-Winの関係(なんとも死語だ!)を築こうというものです。これまでブログサービスに逃げていたPVをYahoo!内に取り込め、オーサーも報酬を貰えてニッコリ……と一見両者良いことづくめに見えるサービスで、始まった当初はネット上でも企業による新しい取り組みとして、それなりに注目されていたと思います。

当初は著名ジャーナリストや学識経験者、有名ブロガーらオーサー50名で始まったYahoo!ニュース個人でしたが、将来的にオーサーを1000名規模まで拡大する事が計画されていました。ひょんな事で零細ブロガーの私にもお声がけ頂き、2013年8月よりオーサーの末席を汚させて頂いております。私の加入以後もオーサーは順調に増え、現在は多種多様な書き手が集っております。

さて、Yahoo!ニュース個人の説明はここまでにして、本題の記事削除要請について戻りましょう。

ここで編集が提起したのは、Yahoo!ニュースという場にネタを載せる事は好ましくない、という判断です。自分でネタを上げておいてなんですが、これは全く同感です。ニュースという場にネタは相応しくない。これは程度問題こそあれ、多くの方が共通認識として同意できるものだと思います。

そんなネタ記事を許さないYahoo!ニュース編集の方針は完全に正しいでしょう。では、そのYahoo!ニュース個人でのアクセスランキング上位記事を含む、エイプリルフール以外の日に掲載された記事を見てみましょう。

ウクライナ・南部クリミア半島の空港などに突入した米海軍特殊部隊が、ロシア正規軍と交戦、全滅した(板垣 英憲) - 個人 - Yahoo!ニュース

世界の「人類削減計画派」が中国の習近平国家主席の「国防予算増大」を餌食に「第3次世界大戦」を策謀する(板垣 英憲) - 個人 - Yahoo!ニュース

北朝鮮「暗殺隊」が、私利私欲の徒・金正男と息子、張成沢・国防副委員長の手下約3万人の粛清に向かう(板垣 英憲) - Y!ニュース

日本発イノヴェーションが「トリチウム汚染水」の呪縛を解く(原田武夫) - 個人 - Yahoo!ニュース

はい、凄い「ニュース」ばかりですね。アクセスが発生してオーサーに金が入るのが嫌なので、記事にリンクはしません。

1番目については、現在は「全滅した」が「失敗した」と若干マイルドな表現になっておりますが、世界のどこを見ても報道した所はYahoo!ニュースのみです。ロシア語を読めない私が見逃しているクリミア情勢の裏ニュースがあるのかもしれません。そこでこの「全滅」記事について、クリミア情勢で連日テレビやラジオに出演されており、Yahoo!ニュース個人でオーサーもされているロシア軍事情に詳しい小泉悠氏の感想を御覧下さい。



2番目、3番目については言及を省きますが、4番目の記事も曰く付きです。この記事は元外務官僚が執筆者ですが、福島第一原発のトリチウム水問題を「原子転換」により解決するという内容の記事で、この「原子転換」は典型的なエセ科学と看做される分野です。これと全く同じ記事が東洋経済オンラインで掲載されると多方面から批判を浴び、東洋経済社は謝罪し掲載を取りやめましたが、Yahoo!ニュース個人では掲載から3ヶ月経とうという今でも閲覧可能です。

このように、今のYahoo!ニュース個人はネタ記事が大手を振って掲載され、それらがランキング上位に張り付き、真摯な記事は日の目を見ないという惨状です。当初の志の高さはどこに行ったのでしょうか。

話を記事削除要請に戻しましょう。私が「町田市編入」記事を出稿したのは、エイプリルフールだからネタをやりたいという気持ちが半分、完全に嘘だと分かりきっているネタ記事についてYahoo!ニュース編集がどう考えているのかを明らかにする狙いが半分でした。そこで明らかになったのは、Yahoo!ニュース編集部はネタ記事を許容しないという姿勢です。ですが、現実はご覧のとおりです。

そこで私は、自分のエイプリルフールネタ記事の自らによる削除を拒否する旨とその理由をYahoo!ニュース編集に送りました。以下に引用します。

いつもお世話になっております。dragonerです。

さて、メールでご依頼頂いた記事削除の件ですが、
下記の点から承服致しかねます。
  • Yahoo!ニュース「個人」において、虚偽と断定し得るニュース、あるいは似非科学に基づく記事が恒常的に見られ、それらは放置されている。
  • 多くのオーサーが真摯に記事を執筆している中、前述の虚偽・似非科学に基づく記事がランキング上位を占め、かつ執筆権限外のカテゴリランキングを汚染している。(クリミア問題が「国内」?)
  • 上述したニュースの信頼性に関わる事が放置されており、その点を懸念するオーサー、並びに外部識者は大勢いるが、一向に改善は見られない。
  • そのような現状であるにも関わらず、エイプリルフールという広く認知された日に、直近伝えられた国際ニュースを基であると誰しも理解し得るジョークが許容されない、というのは納得がいかない。
以上になります。

なお、上記点は本記事削除要請を承服しかねる理由に限らず、Yahoo!ニュース「個人」の根源的問題であると認識しています。Yahoo!ニュース「個人」の書き手であるジャーナリスト、学者、ライターにとって、信用は重要な要素であると理解していますが、Yahoo!ニュース個人の現状はニュースとしての信頼性を欠くものがまかり通り、それらが真摯な書き手に対する信用の毀損にも繋がりかねないと懸念しております。悪貨が良貨を駆逐すると言ってもよいでしょう。

今回の記事執筆も、エイプリルフールのネタ半分、もう半分は貴社編集姿勢についてのリトマス試験紙として意図しております。

もし、現在のYahoo!ニュース「個人」の上記状況を改善して頂けるのでしたら、喜んで記事を自ら削除致します。

このメールに対し、「エイプリルフールネタは他のオーサーにも遠慮頂いており、非表示にさせて頂きました」という返答がYahoo!ニュース編集より来ました。それでは、ネタ記事が本当に非表示にされているか、御覧下さい。

ネタ記事(右)
「ディビット・ロックフェラーがリーマンショック前に皇居を訪問し、天皇陛下に窮状を訴えていた」「ディビッド・ロックフェラーは、米英中心に多国籍軍を編成して世界戦争を策動する「世界新秩序派」の頂点に立ち、「第3次世界大戦」を勃発させようとした。」ってネタ記事が、未だに非表示にされていないんですけど、なんでなんですかね?


皆様もご存知の通り、Yahoo!ニュースは日本最大のポータルサイトであるYahoo!内のニュースサイトで、日本で最も影響力の大きいネット媒体です。その影響力の大きさについては、コラムニストの小田嶋隆氏がPV至上主義の問題と共に語っています。

一方、新聞記者に会って話を聞くと、最近は記事を書く際にYahoo!ニュースのトップに掲載されることを目標にし始めているというんです。これは圧倒的にPVが多いからなのですが、PVを稼ぐために記事を作るという圧力が、記者の中にも働きつつある。これは非常に不健康なことだと思うんですね。


紙媒体の部数至上主義は昔から言われていましたが、現在のネット媒体でもマスメディア記者がPV至上主義に陥っている事を指摘し、その姿勢を問題視しています。このようにYahoo!ニュースはマスメディア記者が意識するほど影響力高い媒体でありながら、あからさまな嘘、陰謀論、エセ科学に基づく記事を掲載し、それらネタ記事にYahoo!ニュースという看板・信頼を与えている事について、どのような見解を持っているのでしょうか。

Yahoo!ニュース編集部におかれましては、今後も高い影響力維持したいのであれば、よりニュースの信頼性を高めるべきあると思いますが、こんな現状を良しとしているのでしょうか? メールにも書いたように、これら恒常的に出稿される「ネタ記事」に対し、断固たるご対応頂ければ、喜んで私のネタ記事をYahoo!ニュース個人のCMSからも消す次第です。

Yahoo!ニュースから、Yahoo!ニュース編集部の方針に従い、ネタ記事が一掃される事を信じて疑いません。