初めてのイギリス旅行に加え、軍事博物館というマイナーなスポット巡りは情報も限られておりましたが、各博物館公式サイトの情報に加えて、MASDFさんの「Altimeter MASDF写真館・動画館」内の博物館レポートを参考に、事前準備を行い、無事全ての日程を消化する事が出来ました。
MASDF主宰の関賢太郎氏にこの場を借りてお礼申し上げます。貴重な紹介、ありがとうございました。
さて、旅行のレポをまとめたいと思いますが、今回は4000枚近い写真を撮影しており、まだ帰国したばかりで整理が追いついていません。各博物館毎に記事としてアップする予定ですが、まずは今後イギリスに軍事関連の博物館を見に行かれる方の為に、事前の準備情報について書いていきたいと思います。
イギリスへの旅
「イギリス行くか」と思い立ったのは1月の終わり頃。Twitterで英国観光庁がブリティッシュ・エアウェイズと組んで行ったキャンペーンの宣伝ツイートを見たのがキッカケでした。ブリティッシュ・エアウェイズ、英国政府観光庁と協力して成田/羽田―英国往復運賃を特別価格33,000円よりご提供!!
— VisitBritain Japan (@VisitBritain_JP) 2014, 1月 31
「安いなら行くか」と思ったものの、燃油サーチャージや空港税入れると往復11万円ほどしました……。まあ、それでも十分安い方だしいいか……。5月は一番美しい季節らしいし。なお、今はこのキャンペーンは終了しており、値段も上がっています。
5月のイギリスの車窓。新緑と花の季節で、一年で最も美しい月とか |
2月から準備を始め、イギリス国内の主要な軍事博物館はイングランドに集中している事を確認しました。そこで、イングランド内の軍事博物館を回ることにし、以下の博物館を回る事にしました。
ダックスフォード帝国戦争博物館 (公式サイト)
ロンドン王室空軍博物館 (公式サイト)
コスフォード王室空軍博物館 (公式サイト)
ボービントン戦車博物館 (公式サイト)
海軍潜水艦博物館 (公式サイト)
ポーツマス・ヒストリック・ドックヤード (公式サイト)
バロー・イン・ファーネス ドックミュージアム (公式サイト)
イギリスには他にも、各地の帝国戦争博物館、チャタム海軍工廠等、様々な博物館がありますが、それを回り切るのは一週間やそこいらでは無理でした。また、帝国戦争博物館はロンドンにもあり、零戦が置いてある事から日本のガイドブックにも載っていますが、2014年7月19日まで移転の為閉館中です。
イギリス国内の移動
さて、イングランド内で旅行は全て完結する事になったと確定したら、今度は英国政府官公庁オンラインショップでブリットレイルパスを購入して、イギリス国内は鉄道移動を中心に回る事にしました。なお、購入したブリットレイルパスは、イングランド内でのナショナル・レイル(鉄道民営化後の各社合同ブランド。JRに相当します。地下鉄は含みません)が期限付きで乗り放題になる「ブリットレイル・イングランド・コンセキュティブ・パス」にしました。他にも全英のナショナル・レイルに乗り放題のチケットや、ロンドン近郊路線のみをカバーしたもの等、英国の地域毎に分かれたチケットから、日数や車両の等級を選択できます。客車の等級については、私は1等にしましたし、似たような旅をする皆さんにも多少高くても1等をオススメします。それだけの価値はあります(後述)。
ヒースロー空港からロンドン・パディントン駅へ向かうヒースローエクスプレスの一等車。ブリットレイルパスで乗れます(一部非対応) |
鉄道を選んだ理由は交通事故のリスク等に加え、MT車主流のイギリスではレンタカーでAT車を借りると高くつく点や、長距離の移動は寝れる点を考慮に入れました。また、監視カメラが至る所に設置されているため、少しでも速度違反すると、帰国後もカード会社に高額な罰金の請求が来るそうで……。慣れない所でいきなり運転はするもんじゃないですね。
なお、ブリットレイルパスはイギリス国内では買えません。出発前に日本から余裕を持って、英国政府官公庁オンラインショップか、代理店を通じて買うしかありません。イギリスはラッシュアワーとそれ以外の時間帯の運賃が天と地の開きがある時間帯別運賃制ですので、外国人から見たら本当に分かり難い事この上ありません。鉄道を頻繁に使うなら、ブリットレイルパスが運賃を気にせず全然楽です。
また、前述のようにブリットレイルパスではロンドン市内の地下鉄・バスは乗れないので、ロンドン市内の移動はオイスターカードと呼ばれる日本のSuica/Pasmoに相当するカードを購入しておくと便利です(切符を買うより安い運賃が自動で適用されます)。英国政府官公庁オンラインショップでブリットレイルパスを購入する際、一緒にチャージ済みのオイスターカードも頼んでおくと楽です。
イギリス国内でのモバイル環境
さて、最近の旅で重要なのが、モバイルの通信環境です。ネットが繋がらなければ、スマホやタブレットでGoogle Mapsを見る事すら叶いません。通信環境を確保する上で確実なのは、携帯キャリアの国際ローミングサービスですが、キャリア3社共に1日約3000円も取られます。他にもモバイルルーターのレンタルがありますが、「1日100MB」「3日で400MB」といった具合に、一定の通信量を超過すると通信制限が発生するなどのペナルティがあります。写真や動画等のアップを考えている方は、容量制限のあるモバイルルーターレンタルは止めた方が良いです。幸い、イギリスでは様々なキャリアが通話/データ通信用のSIMカードを販売しており、SIMフリーの端末と端末の対応周波数帯さえ確認すれば、安価に通信をすることが出来ます。
日本ではSIMフリー端末は普及していませんが、Googleが販売するNexus7 (2013)LTEモデルが手軽に手に入るSIMフリー端末でしたので、こちらをSo-netのデータ通信とのセットで入手しました。たまたまSo-netのMVNOの更新月だったので、実質0円で入手です。ラッキー。
注意して頂きたいのは、日本で入手可能なNexus7とヨーロッパで販売されるNexus7は対応周波数が違い、ヨーロッパ各国で使用されるLTEのプラチナバンドに日本モデルは対応していません。その為、LTEの波の掴みが正直あまり良くなく、ちょっとした障害物で通信が切れる事があります(au版iPhone5のLTEのイメージに近いです)。3Gは掴めますので、ちょっと遅くても気にならないならばNexus7でも良いかもしれませんが、遅いのがどうしても気になる方はイギリスの周波数帯に対応したSIMフリー端末を探されてはどうでしょうか(そんな簡単に良いのはありませんが…)。
さて、私の運用では、Nexus7をテザリングでモバイルルーター化して、頻繁なネット閲覧はiPhoneで行いました。このような場合、テザリングに対応したキャリアのSIMカードを入手する必要があります。イギリスの各キャリアやMVNOは様々な格安プランを用意していますが、テザリングが出来ない・オプション扱いのキャリアが結構あります。自分が調べた主要キャリアの中で、テザリングが標準OKだったのは、"O2"と"T-mobile"の合同ショップブランド"EE"のみだったと思います。他は注意事項で禁止や、オプション扱いのとこばかりでした。
事前の調査を元に、ヒースロー空港に到着したら、すぐにSIMの自販機に向かいました。空港ターミナルの至る所に自販機がありましたので、迷う事は無いと思います。
SIMカードの自動販売機 |
私の場合、電話番号やSMS機能を割り振られない、データのみのプランを利用しました。イギリス国内、日本への電話はNTT.Comの海外からも日本と同じ通話料「050 plus」のアプリによるIP電話で済ませました。通話料はむちゃ安いし、イギリス国内でタクシー呼ぶ通話も問題ありませんでした。
そして、テザリングでとにかく通信したい!、というタイプにしたいので、30英ポンド(2014年5月時点のレートで5000円ほど)でEEの"ON PAY AS YOU GO "の6GBを買いました。これで、30日間又は6GBの通信上限に達するまで、4GLTEを含むモバイル環境を確保できました。
購入したのは左下から2段目のEE"ON PAY AS YOU GO"6GBで、30英ポンド |
気をつけて欲しいのは、SIMカードのサイズです。私の買ったSIMカードには、iPhone用のナノSIMが入っていて、それに標準SIM・マイクロSIM用の変換アダプタが付属していました。他にも細かいSIMカードの違いで売られているのもあるので、気をつけて下さい。また、Nexus7のSIMはマイクロSIMなので、アダプタを噛ます必要がありますが、この付属アダプタがとにかく脆く、台座から剥がす瞬間に壊れてしまいました。なんとか押し込んで入れましたが、SIMアダプタは日本から持ってくるか、慎重にハサミやナイフでアダプタを台座から取り外すのが確実でしょう。
それと、Nexus7(2013)の場合だと、EEのSIMカード付属のSIMスロット取り外しピンは短くて使えません!。念を入れて、日本からNexus7付属のSIMスロットピンを持ってきていたので、これで無事取り外す事ができました。自分の端末のスロットを外せるピンをあらかじめ用意しましょう。
EEのSIMカード内容物。説明書とチャージ用のTOP UPカード、ピン、アダプタ2種、SIMカード本体 |
買う際、6GBにするか、2GB(20ポンド)にするか迷いましたが、結局6GBにしました。結果から言うと正解で、イギリスからiPhoneでバンバン写真アップロードし、艦これにリモートデスクトップ経由で繋いでいたら、1日で2GB消費する事もあり、追加でまた6GB買うハメになりました。iPhoneでも写真を撮る場合、iCloudでフォトストリーム共有をオンにしていると、モバイルルーター経由でもiPhoneからはただのWiFi通信環境にしか見えないので、大量にアップデートを知らずに始めています。モバイルルーター/テザリングを使う場合、通信量を抑えておきたいなら、iCloudの写真共有はオフにしておきましょう。
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