ご無沙汰しております、dragonerです。
毎年恒例にしていた防衛技術シンポジウムのレポートですが、昨年はサボり癖が祟り、おざなりな速報上げてポイな状態のままでしたが、今年は心を入れ替えてしっかりやろうと思います。多分(maybe的な意味で)。
さて、今年は3月に震災があった関係からか、従来企業や独法・大学等が多かったポスターセッション等が小さくなり、代わりに震災関連展示ブースが多くなっておりました。今回の特別セッションでも「東日本大震災に対する支援活動」と題し、後方の研究機関である技術研究本部が初めて現場任務を与えられ、福島第一原発の温度測定ミッション等を紹介しておりました。今回は技術的なモノよりも先に、まずはこちらをレポートしたく思います。
■特別セッション「東日本大震災に対する支援活動について」要旨
従来、技術研究本部でのオーラルセッションで技術研究本部長が発表者として登壇することは無かったのですが、今回の震災では本部長自身が当事者の一人であったので、初めて秋山本部長が開会のあいさつに続いて発表を行いました。以下はメモから起こした要約です。
秋山研究本部長発表要旨
原発対応について
・技術研究本部は研究開発を行う部門。現状に対処するのではなく、未来のことを向けてやる。
・発災直後、技本がなにか出来るとは思っていなかったが、時間が経つにつれて要請が出てきた。
・防衛省の某高官が執務室にやってきて、福島第一原発の赤外線温度計測をして欲しいと依頼された。
・当時自分(秋山氏)は本部長ではなく、艦艇が専門だったので赤外線は詳しくなかったが、当時の佐々木本部長は赤外線の専門家だった。
・赤外線に詳しい佐々木本部長は、出動を予期して事前に電子装備研究所長と話をして準備をしていた。
・CH-47輸送ヘリより撮影するが、窓を開けるなどしての撮影は危険なので、アクリル板に穴を開けてその穴からカメラで撮影。
放射性物質対応について
・高空での空中放射能塵の測定を年4回定期集塵があったが(編注:月例とは違う?)、臨時で計測を行った。
・通常の放射能塵の分析は千葉県の財団法人日本分析センターに委託していたが、今回は分析量が多いので、技本でも分析を行った(編注:後述しますが、筑波大学でも行なっています)。
被災地支援
・発災からしばらくは民間で燃料が不足したが、技本では札幌試験場に備蓄していた灯油400キロリットル(ドラム缶2000本)を陸自を通じて、被災地に提供。
・以上の3点が、技本として行った震災支援。
秋山本部長のセッションは以上。続いて、航空装備研究所(当時)の外園プロジェクトリーダーより、福島第一原発の赤外線温度測定の実施についての詳細発表。(現在、執筆中)
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