10月4日は海上自衛隊の下総航空基地開設記念行事に行ってまいりました。
下総基地では『下総スカイフェスタ』というイベントが春頃開催されていて、2002年はEP-3とOP-3Cを除く海自P-3Cファミリーが勢ぞろいしたり、曲芸飛行(ブランエールだったかな?)があったりとと、かなり盛大なものだったと記憶していますが、近年は規模が小さくなり、スカイフェスタそのものは無くなってしまいました。基地開設記念行事という形で秋にイベントが開催されることになったものの、昨今の燃料価格高騰を受けて飛行展示は縮小されています。
規模は小さくなったとは言うものの、見せ方の工夫が随所に見られ、イベントとして盛り立てる意欲が垣間見えました。
たとえば、以下の動画。
ブルーインパルスジュニア以降、改造バイクのパフォーマンスはいろいろな所で見かけるようになったそうですが、今回の下総基地ではP-3Cによる模擬対潜戦闘での潜水艦役として登場しました。弾の一発も使いませんが、ビジュアル面で非常に判り易く、楽しめるものでした。この手の改造バイクは、隊員のポケットマネーで作成されていますので、イベント一つ一つにも隊員の隠れた苦労があるようです。
また、P-3C操縦座学講習というイベントも行われておりまして、その中にXP-1についての説明もありました。ネット上では、P-3Cと比較してXP-1のジェット化による滞空時間減少と、対潜活動で重要な低速度での飛行について懸念が出ており、その解決策として「哨戒飛行中は2発停止して運用する」という説がかなり前からあります。
私はこの説にかなり懐疑的なのですが(冗長性とか、そんな簡単に再始動できるのかという疑問から)、今回聞いたXP-1の説明では、技術的な方法で低速度での運用を可能としたエンジンだということが強調されており、2発運用についてはまるで語られていませんでした。こちらから2発運用はするのかとは質問しませんでしたが、少なくとも速度を落とすためにエンジンを2発停止することはないようです。
この問題に関しては、週刊オブイェクトさんの石破茂はP-8哨戒機のグダグダ振りをどう認識しているのかのコメント欄で激論が交わされていますので、興味のある方はご一読をお勧めします。
おまけ
以下、“隠れた苦労の一部”を写真でお届け。
中のバイク
4人がかりでガワを持ち上げ。
すっぽりと
完成
XP-1の低速飛行の件ですけどあの説明でサイズの説明の絵にヒントがあるのだと思います。後退角がついているものの翼面積が非常に大きかったと記憶しています。低速性能はこの翼面積の広さが影響しているのだと思います。エンジンは、低高度・低速で飛べるようにかなりバイパス比が大きいエンジンだそうです。またフライト・マネジメント・システムとオートスロットルが装備されていれば4発の運航でもある程度効率的に低速でも飛行できると思います。いかがでしょうか。
返信削除heinkelさま
返信削除チビモサの人から書き込みを頂くとは感無量モサリ。
こちらは「ジェットエンジンでありながら、プロペラ機並みの低速度での飛行を達成したエンジン」的な説明でした。言葉通りに捉えるなら、一部停止運用ではなく技術的解決と取れるのですが……。
家族連れも多い場の空気を読んで質問はしなかったのですが、今はちょっと後悔しています。技術的な素養が無いので、判らないことは素直に聞くべきでした。はい。
>きっとACDSの人工知能の擬人化モサリモサリ
そういや、F-2のガイド音声は……もごもごもご