最近、色々あってサボり気味でしたが、防衛技術ジャーナル最新号(2008年8月号)にTK-Xその他絡みで気になることが書いてあったので少々。かなり飛ばし気味に書いていますので、例によって話し半分で。
気になったのは防衛技術ジャーナルで連載している「葛城奈海の体験ルポ!」第10回“陸上装備研究所を訪ねて”です。同ルポは予備自衛官の女優が防衛技術の研究所等を訪ねるルポシリーズなのですが、今月は陸上装備研究所で、当然TK-Xが記事の主役となっています。その中で、私が気になった部分を以下に引用します。
また高精度カメラを搭載し、味方の戦車同士やほかの部隊ともデータの共有ができる。
この一節です。
色んなところで「画像・映像の共有」というアイディアは言われ尽くされており、何を今更と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これ結構凄いことだと思うのです。というのも、TK-Xと上位で連接することになるReCSの帯域は民間の携帯電話以下、つまり9.6kbps以下の通信速度しかないのです。(注:将来的には増速などの改修が容易なようにシステムは階層化されて設計されています)
これはReCSで使用される通信機が現用の通信機を利用せざるを得ないため(全ての通信機の更新・電波の利用できる幅等の問題)で、TK-Xの通信機能についても帯域の狭さは民間有識者からも指摘されていることは、以前の記事でも書いたと思います。
TK-X同士での通信での帯域の詳細は不明ですが、相当の制約があると推測されます。こんな状態でどこまでデータを共有できるのか、大変気になるところです。
と、ここまで書いといて言うのはなんだけど、防衛技術ジャーナルでは、「高精度カメラを搭載」とは書いてあっても、「映像・画像を共有」とまでは言っていないんですよね。あくまで共有されるのは「データ」であって、それはカメラで得られた情報を位置情報等のデータとして共有とする、と解釈する方が良いのかもしれません。
でも、本当に画像・映像を共有できたらとんでもなく凄いことだと思います。しかし、10年以上前から「日本の進んだ電子技術なら可能なはずだ」みたいなこと書いている「評論家」方はたくさんいらっしゃいますけどね。ネットワーク分野の世界上位3社は、どこの国の企業かという現実は無視しているような気もしますが。
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